岸田首相、イランのイスラエルへの攻撃を非難、G7が合意文書公表(日本、イラン、イスラエル、中東)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月15日 12時10分
イランは4月14日、4月1日に起きたシリアのダマスカスにあるイラン大使館領事部への爆撃の報復として、ドローンとミサイルによるイスラエルへの攻撃を実施した(2024年4月15日記事参照)。
同攻撃に関して、4月14日に、2024年のG7議長国であるイタリアのジョルジャ・メローニ首相の主催によりG7首脳テレビ会議が開催された。日本の外務省発表の「G7首脳テレビ会議(概要)」(4月15日付)によると、岸田文雄首相は同会合において、「イランがイスラエルに対する攻撃を行ったことは、現在の中東情勢をさらに悪化させるもの」とした上で、「今般の攻撃を深く懸念し、このようなエスカレーションを強く非難する」との日本の立場を説明した。会合後に「イランのイスラエルへの攻撃に関するG7首脳声明」が公表され、イランの攻撃に対する非難を述べたうえで、さらなるエスカレーションを回避するための努力を続ける旨、また、ガザでの危機の解決に向けて協力するとの合意を示した。
また、4月14日に外務省が「イランによるイスラエルに対する攻撃について(外相談話)」を公表し、中東情勢の悪化に関する懸念を示したうえで、中東地域の平和と安定は日本にとっても極めて重要と強調し、「事態のさらなる悪化を防ぐべく、引き続き必要なあらゆる外交努力を行っていく」と表明した。
外務省は4月14日、イランの危険情報について、国境地帯などの一部地域を除きレベル3「渡航中止勧告」に引き上げた。イスラエルについては、テルアビブが4月15日時点でレベル2「不要不急の渡航中止」となっている。最新情報は、外務省の海外安全ホームページの「危険・スポット・広域情報:イラン」「危険・スポット・広域情報:イスラエル」を参照。
また、4月14日付国連プレスリリースによると、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、イランがイスラエルに対して行った攻撃に関する安全保障理事会の緊急会合において、中東地域全体に最大限の自制を求めたという。
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの「特集」を参照。
(井澤壌士)
(日本、イラン、イスラエル、中東)
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