韓国ハンファQセルズ、米ジョージア州の新工場で太陽電池の生産を開始(米国、韓国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月9日 0時55分
韓国ハンファグループ傘下のハンファQセルズは4月初め、ジョージア州カーターズビル工場での太陽電池モジュールの生産を開始した(「アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション」紙電子版4月3日)。
Qセルズは2023年1月、米国の太陽光発電史上最大といわれる25億ドル以上を投じる、ジョージア州の太陽電池モジュール製造施設拡大を発表。その計画の一環として、アトランタ北西郊外のバートウ郡カーターズビルに新たな製造施設の建設を発表し、バイデン政権が進める気候変動対策に合致した投資として賞賛されていた(2023年1月12日記事参照)。操業を開始したカーターズビル工場は、1日当たり1万6,700枚のパネルを生産する見込みだ。
同社は25億ドルの投資計画の第1段階として、2023年10月、既存のジョージア州ウィットフィールド郡のダルトン工場の拡張工事を完了し、2ギガワット(GW)の太陽光発電容量が追加された。拡張により、ダルトン工場の製造能力は5.1GW以上となり、1日当たり3万枚以上のパネルを生産している。両工場を合わせると、1日当たりのパネル生産量は4万6,700枚以上、年間8.4GWの生産能力を持つことになり、同社によると、これは130万世帯分の電力を賄う量のパネル生産能力に相当する。
Qセルズは2024年1月8日、マイクロソフトと戦略的提携を結び、8年間で12GWの太陽電池モジュールと設計・調達・建設(EPC)サービスを供給すると発表していた。マイクロソフト向け太陽電池モジュールは、今回生産が開始されたカーターズビル工場から供給する予定だ。本提携について、連邦議会下院のバリー・ラウダーミルク議員(共和党)は「中国に対抗し、海外製太陽電池への依存を減らすための米国製太陽電池サプライチェーン構築にとって、マイクロソフトとQセルズの歴史的な協力関係は非常に重要」と述べた(「ローマ・ニューストリビューン」3月16日)。
ジョージア州では、太陽電池関連の投資が相次いでいる。2024年2月に製造施設建設を発表した、先進技術を活用して太陽電池パネルのリサイクルを行う米国のソーラーサイクルは、Qセルズと提携し、Qセルズが米国で廃棄、所有、設置した太陽電池パネルをリサイクルすると発表している(2024年2月26日記事参照)。
(横山華子)
(米国、韓国)
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