カナダ中銀、政策金利を5.0%に据え置き、6会合連続(カナダ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月11日 13時40分
カナダ中央銀行は4月10日、政策金利を5.0%に据え置くことを発表した。併せて、経済見通しを示す金融政策報告書を公開した。据え置きは前年9月、10月、12月、2024年1月、3月の発表(2023年9月7日記事、2023年10月26日記事、2023年12月7日記事、2024年1月25日記事、2024年3月8日記事参照)に続き、6会合連続。中銀は「引き続き量的引き締め政策を継続する」としている。
声明ではカナダ経済について、労働市場が引き続き緩和の傾向を示していることを踏まえ、経済成長が減速していることで、全体として経済は供給超過の状態にあるとした。
また、消費者物価指数(CPI)上昇率は、2月に前年同月比2.8%上昇し(2024年3月21日記事参照)、1月を0.1ポイント下回ったが(2024年2月27日記事参照)、住宅価格のインフレ率は依然として高止まりしていると指摘。今後のCPI上昇率については、コアインフレ指標がここ数カ月3~3.5%で推移しているものの、「2024年半ばまでは平均約3%で推移し、その後2.5%を下回り、2025年には2%まで緩和する」と予想した。
今後の政策金利については、「特にコアインフレ指標の推移を注視しており、需要と供給のバランス、インフレ期待、賃金の伸び、企業の価格設定に引き続き注目している」と言及した。
発表を受けて同日、モントリオール銀行(BMO)のマネジングディレクターのベンジャミン・レイツ氏は「中銀は、積極的な利下げによる輸入インフレを起こすことがないよう、米ドルの動きに注視すべき」とした上で、「米連邦準備制度理事会(FRB)は長期の利下げを控えているようなので、中銀は利下げのタイミングについてもう少し慎重になるだろう」と予想している(BMOエコノファクツ4月10日)。
次回の政策金利発表は6月5日に予定されている。
(斎藤健史)
(カナダ)
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