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パウエル米FRB議長が上院銀行委で証言、共和党は銀行規制、民主党は住宅関連が主な関心(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年3月8日 11時45分

米国連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は3月7日、上院の銀行・住宅・都市問題委員会で金融政策に係る半期の議会証言を行った。証言は前日に行われた下院金融サービス委員会での証言と同様のもの(2024年3月7日記事参照)。

質疑では冒頭、シェロッド・ブラウン委員長(民主党、オハイオ州)が、なぜ労働者が職を失うことを防ぐために利下げを急がないのかと質問した。パウエル議長は「そうしたリスクは十分に認識し、意識している。力強い成長が継続し、労働市場が堅調で、インフレの抑制が進展するといった期待している道筋に沿って推移すれば、抑制的な政策を慎重に解除するプロセスを今年(2024年)中に開始することができると考えている」と答えた。

共和党からは、最大の関心事として下院と同様、銀行に対して資本保有の拡大を求める規制(2023年8月31日記事参照)による影響について、複数の議員が質問で言及した。これに関して、パウエル議長は前日の下院での証言で、広範かつ実質的な修正が加えられる可能性について言及していたが、上院でも規制の見直しの可能性を念頭に置いた回答をした。そのほか、移民の経済的インパクトや社会的コストなどについて見解を問う質疑があった。

民主党議員の最大の関心事は、金利高や住宅在庫の減少などによって住宅の入手可能性が低下していることや、賃料のインフレ率が依然として高いことなどといった住宅関連のテーマで、ほぼ半数の議員が質問で言及した。また、保険料の高騰についての見解など、インフレ関係の質疑が目立った。そのほか、移民労働力が米国経済に与えている影響に関する質疑などがあった。

(加藤翔一)

(米国)

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