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42歳で乳がん発覚。“自分の体がモノのように”感じてツラかったこと「油性ペンで…」

女子SPA! / 2024年8月4日 8時45分

 この時期はメンタルが不調で誰にも会いたくなくなり、仕事もせずに毎朝放射線治療を受けに病院に行くだけの生活だったので、余計にあれこれ考えてしまったのだと思います。かといって気晴らしに何かしたいという気力も出ず、久しぶりの友人からのLINEにも返信できませんでした。悩みをぶちまけることも、平常心を装って返信する元気もありませんでした。

 人って精神的に苦しくなると、楽しいことすらしたくなくなるのだなと痛感しました。夫や母もときどき「少し気晴らしに出かけてきたら?」などと声をかけてくれるのですが、頭の中が悩みと不安でいっぱいで、そんな楽しいことが入る余地もないのです。

 もともとあちこち珍しいものを見て回ることや美味しいものを食べるのが好きなわたしが、買い物やご飯を味わう余裕もなくなったのは後にも先にもこの時だけです。この欲深いわたしがこんな状態になったのは自分でもショックでした。

◆ある塾長の言葉に、息子が「やる!」

 そんなノイローゼ状態のまま息子を塾の体験に連れまわしていたわたし。あのときのことを思い出すと、本当に申し訳なかったなと思います。

 あちこち回りつくしてもうここが最後だと思っていたときに「ここだ」と思える塾に出会いました。電話で問い合せると塾長が電話口に登場。いくつかわが家の現状を質問されました。

 すると「うちでお預かりすればお母さんは何もする必要はありません。大量の宿題も出しませんし全部塾で完結します。精神年齢に応じて小学生の伸びしろは変わりますので、良い学校に入れるという保証はできませんが、無理を強いて子どもを壊すこともしません」と言われてビックリ。他とまったく違いました。

 わたしは塾長の話を食い入るように聞き、「塾」とか「勉強」という言葉にウンザリしている息子を引きずってなんとか塾長との面談に連れて行きました。「もう塾なんて嫌だ!」という息子に塾長が声を掛けました。「君さぁ、トイレって一人で入るよね? お母さんにお尻拭いてもらう?」。息子はキョトンとして「さすがにそれはない」と一言。

 塾長は息子の返事に「でしょ? 勉強も同じで自分でやるものなんだよ。お母さんに言われてやるもんじゃないんだよ。うちの塾はみんな楽しいって来るけど、君が来たくないなら来なくていいよ。でももし自分でやってみたいと思うんだったら全力で手を貸すよ。俺は受験のプロだから。どうする? 最後は自分で決めろよ」とオトコマエな言葉を投げかけました。

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