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職場では罵られ、奨学金返済に追われる日々…「婚活どころじゃない若者」の“リアル”。結婚はもはや「ぜいたく品」

女子SPA! / 2025年1月18日 15時47分

「今思えばパワハラですが、こういうものだろうと思ってしまいました。社員300人中50人が新入社員でいびつなんですけれど、その時は社会人経験もなくおかしいと気が付けませんでした」

給料は額面20万円、手取り約17万円。社会人になってからは奨学金の返済も始まり、年払いで20万円ずつ返済中です。長崎県ではレオパレスに住み、家賃は5万円。会社からの補助は1万円程度でした。

営業は無理だと異動の希望を出し、経理に異動。この異動に伴い愛知県に引っ越します。パワハラはなくなったのですが、伝票管理がずさんで拘束時間は長く、一カ月の間で完全に休めるのは6日程度でした。

給与にはみなし残業代が40時間分ついており、残業が月40時間を超えないと残業代が出ないというルールでした。ですが、超過しても残業40時間以内におさまっているよう勤怠管理を調整することが、暗黙の了解だったそうです。

◆新卒でブラック企業に入ると人生設計が狂う

そのころ、SNSで勤務先がブラック企業だと気が付き、転職を考え始めます。結局、1年半でその会社は退職。離職率が高いため、入社後1年経てばすでに中堅扱いでした。

ちなみに、一度も交際経験がない方々と話をしていると、「新卒で就職したのが学習塾で、超絶なブラック企業だった」という話をあちこちで聞きます。以前取材した34歳女性はアルバイトとして勤務していた塾から声をかけられて就職し、最大60連勤していたそうです。

新卒でブラック企業に入社してしまうと、キャリア形成が思うようにできず、ライフプランを考えたりオシャレをしたりする余裕もなく若い時期が過ぎてしまうのです。

当時の古川さんは、時給換算すると県の最低賃金を下回る“名ばかり正社員”でした。休みも少ないので転職活動をする時間もまともに取れません。正社員では面接が数回あるため、派遣で仕事を探します。そして、東京で派遣社員の仕事を見つけました。

奨学金の返済もあり金銭的余裕がないため、カードローンも利用して引っ越し代を工面し上京しました。東西線沿線の家賃7万円のマンションを借り、都内で飲食店などを運営する企業で経理として働き始めました。時給1700円ほどで残業代も出るため、手取りで30万円を超える月もありました。

しかし、この会社は半年で辞めることになります。

◆家賃に奨学金、ローン返済を抱えて「休職」

同じ経理部にいた30代男性は、間違うと詰めてくるタイプでした。仕事内容はもちろん、エアコンの温度設定でさえ「なぜこの温度にしているんですか?」と責めるように言ってきます。他の社員たちもいる中で、新人の古川さんに最も当たりが強かったそうです。

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