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海自が横須賀の「第41掃海隊」を解隊 太平洋戦争中に設置の機雷除去など任務

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年4月2日 5時0分

海上自衛隊の第41掃海隊解隊行事で新たな所属部隊に向かう掃海艇を見送る家族や同僚隊員ら=3月10日、横須賀基地

 海上自衛隊は3月、横須賀基地(横須賀市)の「第41掃海隊」を部隊全体の効率的運用を図るため解隊した。同隊は2隻の掃海艇が配備され、横須賀地方総監部が管轄する岩手県から三重県までの近海で太平洋戦争中に設置された機雷の除去などが任務だった。解隊の背景には、戦後78年経過し、担当海域の安全性が高まったこともありそうだ。今後は同基地に所在し遠洋担当の第1掃海隊が任務を引き継ぎ、航路の安全に影響はないという。

 海自の掃海隊は終戦直後、連合軍の命令で組織された旧軍人による掃海部隊が前身。第96回アカデミー賞で視覚効果賞に輝いた映画「ゴジラ─1.0(マイナスワン)」で神木隆之介さん演じる主人公が所属した部隊だ。

 当時の日本周辺には、米軍が海運ルートを破壊するために設置した機雷が約6500個、旧日本軍が防御目的で設置した機雷も約5万5千個もあった。食料を運ぶ船が港に近づけず、航路開拓は急務だった。約80人の殉職者を出しながらも累計で約7千個を除去し、戦後復興に貢献した。

 1948年に海上保安庁に編入された。50年には朝鮮戦争に駆り出され、元山上陸作戦などに参加。韓国防衛のみならず、連合国の対日不信の緩和に資し、日本の早期独立回復にもつながったという。

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