アントニオ猪木議員「北朝鮮訪問NG」の気になる裏事情...プチ鹿島の『余計な下世話!』vol.42

TABLO / 2014年5月7日 10時45分

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 ゴールデンウィーク直前に「アントニオ猪木議員の北朝鮮訪問不許可」というニュースがあった。

 猪木議員はゴールデンウィーク中の訪朝を予定していたのだが「首相官邸が駄目だと言ってきた」と記者団に理由を説明したという。

「政府は、北朝鮮制裁の一環として国民に渡航自粛を求めているため、なし崩し的に制裁が緩和されかねないことを懸念したとみられる」(スポニチ・4月22日 )

 果たして理由はそれだけだろうか。

 思い出したのは、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの両親がモンゴルでめぐみさんの娘のキム・ウンギョンさんと面会した時の報道である。3月のことだ。

 私がザワザワしたのは、日本中が温かく見守っていたムードとは逆に、飯島勲内閣官房参与が「外交カードとしては、失敗の策かもしれない」とコメントしていたこと。

 飯島勲といえば小泉純一郎の元秘書。いってみれば小泉氏のマネージャーであり仕掛け人。その力を安倍首相から頼られて現在は「特命担当内閣参与」。

 飯島参与が今年1月に出版した「政治の急所」(文春新書)を読んでみると、末語は「~だぜ」「思うぜ」と、肩で風を切る大御所感丸出しの語り口。なかでも「強い口調」が印象的だったのが北朝鮮の拉致問題について。飯島参与は去年北朝鮮を訪問している。

「ミサイル・核問題も、拉致問題も、この状態となっては、もう事務的な協議じゃなくてトップ同士で片を付ける以外にない、これが私の基本的な見立てなのさ」

「内閣参与である私自身ができる限りトップに近い北朝鮮高官と直接、会談する。そして日本のスタンス、安倍首相から直接、伝えられた基本方針をビシッと話す。ここまでやらなかったら意味がない。」

 つまり、オレみたいなトップクラスが行かなきゃ事態は動かないと言ってる。返す刀でこうだ。

「国会議員がそろいもそろってさ、拉致被害者の救出活動を象徴するブルーリボンのバッジを胸につけて『北朝鮮けしからん』と口だけ決意表明したって、うまく行くわけんしじゃん。あのバッジは役に立たない政治家の象徴だって私は悪態をついているけどね。」

 と、この後も何度も強い口調でブルーリボンのバッジをつける議員を「口撃」している。

 この本が出たあと横田夫妻とキム・ウンギョンさんが面会。先ほども紹介したように「私のスタンスは違う」と飯島参与は反感丸出しでコメントしていた。これはいったいどういうことだろう。

 横田夫妻のあの面会は安倍首相の段取りがあったと報じられている。

《昨年9月にモンゴルのエルベグドルジ大統領を私邸に招いて協力を要請。大統領は北朝鮮側に首相の意向を伝えた。その後、首相が主導して外務省のごく一部の幹部らに北朝鮮側との交渉を任せ、情報流出に細心の注意を払った。》(朝日新聞・3月21日)

 つまり、飯島参与のぶ然としたコメントの意味はこう考えられないか。

・横田夫妻面会の件は、飯島参与には一切知らされていなかった。

・反対したのに意見を聞いてもらえなかった。

・自分の持っている北朝鮮のルートと別だからおもしろくない。

 この横田夫妻の面会とは別に「日朝局長級協議、再開」というニュースも先月大きく報じられた。さきほど紹介した本を確認してみよう。

 飯島氏は、「局長レベルの事務的なやり取りではしょせん中途半端なアリバイ作りの交渉にしかならないのよ。そうじゃなくて私が出向いて~」と主張している。

 官邸の中でもさまざまなチャンネルがある北朝鮮。

 逆に言えば、現在「側近中の側近」である飯島参与もタッチできないルートで北朝鮮との「何らかの話し合い」が静かに進行しているのではないか? そういう見立てもできる。

 もしそうなら猪木の訪朝について「首相官邸が駄目だと言ってきた」とは、「こんな大事な時期に猪木に余計なことをされたらたまらない」という意味を含む可能性もある。

 私は先月「荒川強啓デイ・キャッチ!」(TBSラジオ)のニュース紹介コーナーで「北朝鮮、4度目の核実験準備か?」について、北朝鮮情勢に詳しいジャーナリストたちの話を聞いた。そのついでに、飯島参与の件を例に出し「官邸と北朝鮮で何らかの話し合いが進行しているのでは?」と聞いてみた。

 彼らの答えは「ノー」ではなかった。

 果たして、何らかのサプライズが近々あるのだろうか。

Written by プチ鹿島

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プチ鹿島●時事芸人。オフィス北野所属。ニッポン放送「プチ鹿島と長野美郷 Good Job ニッポン」金曜18:00-20:50 ◆TBSラジオ「東京ポッド許可局」◆書籍「うそ社説 2~時事芸人~」◆WEB本の雑誌メルマガ ◆連載コラム「宝島」「東スポWeb」「KAMINOGE」「映画野郎」「CIRCUS MAX 」

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