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50年以上のロングライフはスゴい! 激動の時代を駆け抜けた名車3選

くるまのニュース / 2020年6月10日 16時10分

毎年、数多くの新型車が誕生する影で、消えていってしまうクルマがあります。一方で、半世紀以上も途切れることなく販売されているクルマも存在。そこで、昭和に誕生し、平成、令和と生き抜いてきたモデル3車種をピックアップして紹介します。

■半世紀にわたって販売されているクルマを振り返る

 日本において本格的な自動車製造が始まったのは大正時代といわれ、今日まで100年以上もの歴史を刻んできました。

 これまで、膨大な数のクルマが誕生しましたが、消えていったクルマも同じく膨大な数におよびます。

 一方で、50年以上も継続して販売されているクルマも存在。そこで、昭和に誕生し、平成、令和と生き抜いてきたロングセラーなモデルを、3車種ピックアップして紹介します。

●日産「スカイライン」

現行モデルの13代目「スカイライン」現行モデルの13代目「スカイライン」

 1957年、プリンスの前進である富士精密工業は、当時の小型乗用車規格に合わせた1.5リッター直列4気筒OHVエンジンを搭載した4ドアセダン、プリンス「スカイライン」を発売しました。

 まだクルマが一般家庭に普及してはいなかった時代だったため、当時の憧れだったアメリカ車のトレンドであるボリューム感あふれるデザインが織り込まれていました。

 そして、プリンスと日産が合併し、1968年に3代目となるスカイラインを発売。1969年にはレースで勝つことを目的に開発された初代「スカイライン GT-R」が登場するなど、高性能なセダン、クーペというイメージを確立します。

 この後、オイルショックや排出ガス規制の強化からパワフルさを失ってしまいましたが、1977年に発売された5代目ではシリーズ初のターボエンジンを搭載。メーカー間のパワー競争に参戦することで、高性能化が始まりました。

 1989年に登場した8代目では、16年ぶりにスカイラインGT-Rが復活。280馬力を発揮する2.6リッター直列6気筒ツインターボエンジンに、FRを基本とするフルタイム4WDシステムを搭載し、かつてと同様にレースで勝つことを目的に開発されました。

 スカイラインGT-Rは2002年に生産を終えましたが、そのコンセプトは現在の「GT-R」へと受け継がれています。

 現行モデルのスカイラインは2014年に発売された13代目です。日産の高級車ブランド「インフィニティ」のプロダクト開発で得た技術やデザインが反映された4ドアセダンで、シリーズ初のハイブリッドモデルも設定されました。

 2019年7月におこなわれたマイナーチェンジでは、高速道路の同一車線で手放し走行が可能な先進運転支援技術「プロパイロット 2.0」をハイブリッドモデル全グレードに標準装備。

 パワーユニットは3.5リッターV型6気筒エンジン+モーターで、低燃費を実現しつつもシステム最高出力364馬力とパワフルです。

 また、ガソリン車では304馬力を発揮する3リッターV型6気筒ターボと、スカイライン史上もっとも高性能な405馬力を誇る「400R」がラインナップされました。

 ほかにも、ハンドルの動きを電子制御ユニットで電気信号に置き換え、アクチュエーターによってタイヤを操舵する、バイ・ワイヤー式の「ダイレクトアダプティブステアリング」など、最先端の技術が詰め込まれたクルマとなっています。

●トヨタ「カローラ」

現行モデルの13代目「カローラ」(ハイブリッド)現行モデルの13代目「カローラ」(ハイブリッド)

 1966年に登場した初代カローラは、日本の高速道路網の伸長に合わせた高速性能を持った小型大衆車です。

 大衆車とはいえ、まだまだクルマが高嶺の花だった時代に、少しだけ高級なものを求めるユーザーの意識を上手く捉え、商業的に成功しました。

 ボディサイズは全長3845mm×全幅1485mm×全高1380mmと、現在のクルマに比べ非常にコンパクトで、搭載された1.1リッター直列4気筒OHVエンジンは「プラス100ccの余裕」のキャッチコピーのとおり、軽やかな走りを実現。

 その後、カローラは国内の登録車販売台数トップをキープし続け、1987年に発売された6代目では、高性能モデルの「レビン」も含め全車FF化する大きな節目を迎えます。

 この6代目はバブル景気という後押しもあり、1990年には車名別年間新車販売台数で30万8台を記録。これは、2010年に「プリウス」に抜かれるまで歴代最多でした。

 そして、現行モデルのカローラは12代目にあたり、2019年9月に発売。シリーズ初の3ナンバーサイズになったことで大いに話題となりました。

 ボディバリエーションはセダンとステーションワゴンの「カローラ ツーリング」をラインナップし、サイズは全長4495mm×全幅1745mm×全高1435mm(セダン)と、ワイド&ローで流麗なフォルムが印象的です。

 パワーユニットは1.8リッターのハイブリッドとガソリンエンジン、1.2リッターターボエンジンの3種類で、1.2リッターモデルはスポーティグレードに位置づけられ、6速MTのみの設定です。

 足まわりは、フロントがストラット、リアがダブルウィッシュボーンを採用し、優れた路面追従性と乗り心地を両立。

 また、先進予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の全車標準装備や、インテリジェントクリアランスソナーの採用など、高速道路から街中、パーキングまで、さまざまなドライブシーンで高度な安全性能を発揮します。

 12代目で大きく進化したカローラは、まだまだ日本を代表する大衆車として君臨し続けるでしょう。

■唯一無二の存在である軽自動車とは!?

●スズキ「ジムニー」

現行モデルの4代目「ジムニー」現行モデルの4代目「ジムニー」

 初代スズキ「ジムニー」は、1970年4月に軽自動車初の本格的4輪駆動車としてデビューしました。

 ラダーフレームに車体を載せ、同社の軽トラック「キャリイ」のものを基本としたエンジンを搭載。エンジンは空冷2サイクル360cc2気筒で、最高出力はわずか25馬力でしたがトルクフルな2サイクルエンジンの特徴と、車重600kgの軽量な車体を活かし、街中や山道では十分なパワーでした。

 サスペンションは前後リーフスプリングのリジッドアクスルを採用。乗り心地よりも信頼性と耐久性を重視した作りとなっていました。

 トランスミッションは4速MTのみで、トランスファーを介して前後輪を駆動し、16インチと大径のラグタイヤ(悪路用タイヤ)により高い悪路走破性を実現。

 そのため、土木や建設の測量、林業のパトロール、山間地の商品運搬など、さまざまな状況下で「プロの道具」として高い評価を得るとともに、手軽にアウトドアを楽しめる4WDとして、一般ユーザーにも好評を博しました。

 1976年に軽自動車規格が変更に伴い排気量が550ccにアップされ、1981年に登場した2代目では4サイクルエンジン化とターボエンジンを採用し、1990年には排気量660ccとなりますが、基本的な機構やレイアウトは初代を継承しています。

 そして、2018年に発売された4代目ジムニーは、20年ぶりとなるフルモデルチェンジとなったことで、新型を待ち望んでいたユーザーから絶賛され、発売直後から納車1年待ちとなるほどの人気を獲得。

 外観は初代をオマージュしたようなスクエアボディと丸型のヘッドライトやウインカー、5スロットグリルなど、ひと目でジムニーとわかるデザインになっています。

 ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1725mmで、サスペンションは前後ともコイルスプリングのリジッドアクスルです。

 搭載されるエンジンは64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボで、インテークバルブ側に可変バルブタイミングを採用して、低回転から力強いトルクを発生。オフロードでの優れた走行性能も実現すると同時に、WLTCモード16.2km/L(5速MT)と、良好な燃費も両立しています。

 トランスファーは3代目後期型がボタン操作で2WDと4WDを切り替えていましたが、新型ではレバーでの切り替え方式に戻り、サスペンション形式も前後リジッドアクスルを継承。

 また、滑りやすい路面で駆動力を確保する「ブレーキLSDトラクションコントロール」や、坂道発進時に車体の後退を抑える「ヒルホールドコントロール」、急な下り坂などでブレーキを自動制御する「ヒルディセントコントロール」を装備していますが、アシストは必要最低限に留まり、悪路走行はドライバーの腕次第というジムニーらしさは受け継がれています。

※ ※ ※

 国産車ではほかにもトヨタ「クラウン」や三菱「デリカ」、日産「フェアレディZ」など、50年以上も販売されているクルマが数多く存在します。

 一方で、一代限りで消えてしまった短命なクルマや、長い歴史がありながらも生産が終わったクルマもあり、マーケットの動向や経済の状況によって運命が左右されるということです。

 どのクルマも販売目標を設定していますが、必ずしも達成できるとは限らず、いかに新型車開発の難しいかがうかがえます。

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