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もはや走る美術品か!? 美しすぎるクラシックカー3選

くるまのニュース / 2020年8月6日 16時10分

現在「ネオクラシック」などと呼ばれる1980年代前後のクルマが世界的に人気ですが、それよりもさらに古い生粋のクラシックカーは、もはや美術品といえる価格で取り引きされています。そこで、1960年代に登場したクラシックカーのなかから、美しいと評される3台を紹介します。

■美の化身か!? 超絶美しいクラシックカーたち

 現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、クルマ関連のイベントが次々と中止や延期となっています。クルマの売買をおこなうオークションも例外ではなく、とくに富裕層をターゲットとしたオークションは、多くの人が集まるイベントとあって、開催が危ぶまれていました。

 しかし、実際にクルマを見ずにおこなうオンラインでのオークションに切り替え、コロナ禍にあっても盛況のようです。

 そうしたオークションで取り引きされるクルマといえば、クラシックカーやスーパーカーといったコレクターズアイテムがメインで、数千万円から億に届くクルマもあります。

 そんな注目を浴びるクラシックカーのなかから、1960年代に誕生した美しいと評されるモデルを、3車種ピックアップして紹介します。

●ディーノ

フェラーリの市販モデル初のミッドシップかつ唯一のV6エンジンを搭載した「ディーノ」フェラーリの市販モデル初のミッドシップかつ唯一のV6エンジンを搭載した「ディーノ」

 誰もが知るスーパーカーメーカーのフェラーリは、第二次世界大戦以前からレーシングドライバーとして活躍していたエンツォ・フェラーリによって1947年に創業。

 いまでこそ数々のスーパーカーを生産・販売しているフェラーリですが、もともとはレーシングカーをつくるコンストラクターがメインで、その資金を調達する目的で市販車を売っていたといわれています。

 そのフェラーリから1968年に発売されたモデルが「ディーノ206GT」で、同社初のリアミッドシップの市販車という記念すべきモデルです。

 ディーノ206GTは「206」のとおり、2リッターV型6気筒DOHCエンジンを搭載。

 レーシングカーのように流麗でグラマラスなボディはアルミ製で、フロントフェンダーに配置されたヘッドライトや、いかにもミッドシップというリアウインドウまわりの造形が特徴的です。

 当時のフェラーリといえばV型12気筒エンジンを搭載するのが常でしたが、エンツォ・フェラーリの息子であるアルフレード・フェラーリが考案し、レース用に開発されたV型6気筒エンジンを搭載することになりました。

 その後、1969年にはエンジンを2.4リッターV型6気筒に拡大した「246GT」が登場。195馬力を発揮し、スチール製に変更されたとはいえ1トン強の軽量な車体により、高い運動性能と動力性能を誇りました。

 このディーノにはフェラーリの名がついていないという有名な話があり、諸説ありますが、「V型12気筒エンジン搭載車以外はフェラーリと呼ばない」という当時のエンツォ・フェラーリのポリシーということや、志半ばで病に倒れてしまったアルフレード・フェラーリの愛称「ディーノ」としたことで、哀悼の意味があるといいます。

●ジャガー「Eタイプ」

英国製スポーツカーの代表的存在だった「Eタイプ」英国製スポーツカーの代表的存在だった「Eタイプ」

 イギリスの高級車メーカーであるジャガーは、第二次世界大戦以前から数々のスポーツカーを製造するメーカーとして前身から数えると100年近い歴史があります。

 現在は高額なサルーンやクーペ、近年は高級SUVも生産して話題となりましたが、創業からしばらくは高級車メーカーというよりも安価で高性能なクルマを造るメーカーとして名を馳せていました。

 そして、1961年のジュネーブモーターショーにおいて、後に「世界一美しいクルマ」と評される「Eタイプ」がデビュー。

 当時、もっとも先進的だったジェット戦闘機から着想を得たというボディラインと、イギリス製スポーツカーの見本のようなロングノーズ・ショートデッキが特徴的なモデルです。

 ラインナップはオープンタイプのDHC(ドロップヘッドクーペ)と、クーペタイプのFHC(フィクストヘッドクーペ)を設定。

「シリーズ1」と呼ばれる初期のモデルでは3.8リッターまたは4.2リッターの直列6気筒エンジンを搭載し、後のモデルでは5.3リッターV型12気筒エンジンを追加します。

 またシリーズ1は見た目の美しさだけでなく最高速度240km/hを誇り、1960年代のハイパフォーマンスカーにおける新たなベンチマークとなりました。

 掲載した画像のモデルは「Eタイプ REBORN」と呼ばれるシリーズ1で、クラシックモデルのレストアやパーツを供給する部門の「ジャガー・ランドローバー・クラシック」によって、2017年にフルレストアされた10台のうちの1台です。

 この10台は市販され、当時の価格は日本円で約4000万円からでした。

 また、同部門はEタイプをベースにEVへコンバートした「Eタイプ ゼロ」を発表。2020年夏にデリバリーが開始される予定でしたが、いまのところ延期となった模様です。

■数あるスーパーカーのなかでも、至高の存在のモデルとは!?

●ランボルギーニ「ミウラ」

高性能さに裏打ちされた美しさがある「ミウラ」高性能さに裏打ちされた美しさがある「ミウラ」

 フェラーリと人気を二分するランボルギーニは、農業用トラクターの製造販売からスタートしたメーカーです。

 1950年代にはトラクターメーカーとして成功して財を成した創業者、フェルッチオ・ランボルギーニは、高性能なクルマが好きな「カーガイ」で、1964年には本格的なスポーツカー製造に乗り出しました。

 当初は、FR駆動の流麗かつ高級なクーペの生産からスタート。そして、1967年に発売された「ミウラ」は、リアミッドシップにV型12気筒エンジンを搭載する、同社のモデルのなかでもひと際美しいスーパーカーとして誕生しました。

 ミウラのボディサイズは全長4360mm×全幅1780mm×全高1080mmと、現代のクルマと比較するとコンパクトですが、地を這うような低さと風を切り裂くようなフォルムは、芸術品とも評されます。

 エンジンは350馬力を発揮する3.9リッターV型12気筒(ミウラP400)で、これをリアミッドシップに横置きに搭載。エンジンルームにトリプルチョークのウェーバーキャブレターが4つ並ぶ光景は圧巻で、性能だけでなく機能美が感じられました。

 ミウラは1973年に生産を終了し、1974年に発売された「カウンタック」が実質的な後継車です。

 約6年間の生産台数はわずか765台で、その希少性からいまでは完全に投機対象となり、オークションでは1億円を軽く超える価格で取り引きされています。

※ ※ ※

 クラシックカーの価格は急激な高騰の後、上げ止まっている状況が数年間続いています。

 その発端となったのは、今回紹介したディーノやミウラといったオールド・フェラーリ、オールド・ランボルギーニといわれ、納屋に眠っていたような不動車を業者が安く買い、数千万円かけてレストアして新興の大富豪に売るという商売が15年ほど前から盛んになりました。

 しかし、そんなに都合よく安いフェラーリやランボルギーニがあるわけなく、それら以外のメーカーのモデルも対象になり、クラシックカー全般の価格高騰につながったのです。

 さらに、年式も若くなっていき、1980年代から1990年代のクルマにも価格高騰が飛び火し、現在に至ります。

 ひと頃よりは高騰は落ち着いたといいますが、一旦上がった相場はコロナ禍でもなかなか下がらず、まだまだ高いままのようです。

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