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ブームに乗ってメチャメチャ増えた!? 乱立していた頃のミニバン5選

くるまのニュース / 2020年8月31日 6時10分

現在、ファミリー層を中心に人気車となっている3列シートのミニバンは、かつてはブームとなっていましたが、現在は定番のクルマになりました。そこで、ミニバンブームの頃に各メーカーから登場して消えていったモデルを、5車種ピックアップして紹介します。

■各メーカーから次々と登場したミニバンを振り返る

 近年、軽自動車が大ヒット中ですが、ミニバンの人気も続いています。3列シートのミニバンはファミリー層から絶大な支持を得ており、一時はブームとなっていたほどですが、現在は定番のクルマとなりました。

 国産ミニバンの先駆け的存在は、1982年に発売された日産初代「プレーリー」といわれており、両面スライドドアに3列シートを装備し、さらにセンターピラーレスとしたことで乗降性を向上しているなど、現在のミニバンの要素はすべて持っていました。

 しかし、販売的には成功したとはいえず、ミニバン市場を一気に盛り上げたのは1994年発売のホンダ初代「オデッセイ」と、1996年発売の初代「ステップワゴン」で、FF乗用車のシャシを流用したミニバンが次々と登場。1990年代後半から200年代初頭はミニバンブームとなりました。

 そんなミニバンブームの頃に各メーカーから登場して消えていったモデルを、5車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「ガイア」

重厚感があるデザインが印象的だった「ガイア」重厚感があるデザインが印象的だった「ガイア」

 空前のヒット作となった初代オデッセイの対抗馬として、トヨタが1998年に発売したミニバン「ガイア」は、「コロナプレミオ」のシャシを流用して開発されました。

 外装には随所にメッキパーツを使い、上質な素材によって内装の質感を高めるなど、トヨタのミニバンラインナップのなかでも上級モデルとして位置づけられていました。

 ボディサイズは全長4620mm×全幅1695mm×全高1640mmと5ナンバーサイズに収まり、搭載されたエンジンは2リッター直列4気筒ガソリンと、2.2リッター直列4気筒ディーゼルターボを設定。

 ライバルのオデッセイと比べガイアは取りまわしの良さをアピールし、さらにディーゼルエンジンによる経済性でも有利なモデルでした。

 しかし、2001年に5ナンバーサイズでスライドドアのミニバン「ノア」が登場し、2代目へとモデルチェンジした「イプサム」がサイズアップにより上級モデルとなったことで、ガイアの販売は次第に低迷。

 ヒンジドアもネガティブな要素になっており、2004年に販売を終了しました。実質的な後継車は2004年発売のセンターピラーレスでスライドドアの「アイシス」ですが、こちらも車種整理のため2017年に1代限りで消滅しています。

●日産「ラフェスタ」

いまひとつ印象に欠けた見た目の「ラフェスタ」いまひとつ印象に欠けた見た目の「ラフェスタ」

 2004年に、日産「プレーリー/リバティ」の後継モデルとして登場した7人乗りミニバン「ラフェスタ」は、5ナンバーサイズのミドルクラスミニバンです。

 多彩なシートアレンジによる使い勝手の良さと、国産車最大級の開口部を誇るサンルーフを全車に標準装備することで、後部座席でも開放感が高いという特徴がありました。

 搭載されたエンジンは最高出力129馬力の2リッター直列4気筒のみで、トランスミッションは新開発のCVTを組み合わせています。

 発売の翌年には、内装の質感を高めた特別仕様車や、専用エアロパーツに16インチアルミホイールなどを採用した「ハイウェイスター」が追加されるなど、グレード展開を拡充しました。

 しかし、前述の特徴以外に光るものが無く、デザインも無難なイメージで販売は低迷してしまい、2012年に生産を終了。

 2011年に後継車としてマツダ「プレマシー」のOEM車「ラフェスタ ハイウェイスター」を発売しましたが、こちらも2018年に販売を終了し、「セレナ」に統合されました。

●三菱「グランディス」

スタイリッシュながら好みが分かれてしまった「グランディス」スタイリッシュながら好みが分かれてしまった「グランディス」

 1983年に発売された三菱「シャリオ」は、ステーションワゴンタイプの2BOXボディに3列シートを備えた初期のミニバンです。

 デビュー当初はFFのみでしたが、後にパートタイム4WDが追加され、その後にはビスカスカップリング式フルタイム4WDへと進化。

 1991年には「RVR」と主要コンポーネンツを共有する2代目シャリオが登場し、1995年に「ランサーエボリューション」と同じ2リッター直列4気筒DOHCターボの「4G63型」エンジンを搭載した「リゾートランナーGT」が追加ラインナップされ、「ランエボミニバン」の異名で呼ばれました。

 その後、1997年に車名を「シャリオグランディス」に変えフルモデルチェンジ。2003年には「グランディス」に再度改められ、シャリオシリーズの実質的な4代目としてデビューしました。

 グランディスはワンモーションで構成されるスタイリッシュなフォルムが特徴で、搭載されたエンジンは2.4リッター直列4気筒のみで、トランスミッションは4速ATが組み合わされています。

 また、内装では新発想のユーティリティとして、助手席の座面を前方に持ち上げることで、大容量の収納ボックスが現れるユースフルシートを採用。セカンドシートのリラックスモード、分割収納が可能なサードシートとするなど、ライバルとの差別化が図られています。

 しかし、リアがヒンジドアだったことや、デザインは好き嫌いが分かれたことで販売は苦戦が強いられ、2009年に販売を終了。

 後継車はなく、三菱のミニバンはデリカD:5のみとなりました。

■評価は高かったものの強力なライバル出現で生き残れなかったミニバンとは!?

●ホンダ「ストリーム」

スポーティなミニバンとして人気を博した「ストリーム」スポーティなミニバンとして人気を博した「ストリーム」

 ホンダはオデッセイ、ステップワゴンの大ヒットを受け、次の一手として低床・低全高で5ナンバーサイズのスポーティミニバン「ストリーム」を、2000年に発売しました。

 ボディサイズは全長4550mm×全幅1695mm×全高1590-1605mmとコンパクトで、狭い道が多い都市部の住宅地でも取り回しがよく、発売からわずか10か月で10万台以上を販売するヒット作になります。

 エンジンは、トップグレードに新開発の2リッター直列4気筒DOHC i-VTECを搭載。最高出力153馬力を誇り、クラス初の5速ATが組み合わされるなど、優れた動力性能を発揮しました。

 そして、「2000年-2001年 日本カー・オブ・ザ・イヤー」をシビックシリーズの1台として受賞するなど、高い評価を得ます。

 しかし、2003年にストリームとコンセプトやボディサイズが類似したモデル、トヨタ「ウィッシュ」が登場すると、一気にシェアを拡大。

 ホンダは2003年9月にマイナーチェンジしてテコ入れを図り、テレビCMでは「ポリシーは、あるか」というキャッチコピーでトヨタを挑発するも、販売力ではかないませんでした。

 2006年に2代目ストリームが登場すると、よりスポーティになり、一時は人気を盛り返しましたが、低全高でヒンジドアのミニバンのニーズは低下しており、2014年に生産を終了。

 実質的な後継車は「ジェイド」ですが、こちらも2020年7月をもって販売終了となってしまいました。

●マツダ「ビアンテ」

斬新なデザイのフロントフェイスが特徴的だった「ビアンテ」斬新なデザイのフロントフェイスが特徴的だった「ビアンテ」

 2008年に発売されたマツダ「ビアンテ」は、ミニバンラインナップ拡充を目的に「プレマシー」をベースに開発。

 全長4715mm×全幅1770mm×全高1835mm(2WD)のボディはプレマシーよりも大型化したことで、同クラスで最大級の室内空間を誇っていました。

 ビアンテ最大の特徴は外観デザインにあり、ヘッドライトからAピラーにつながる有機的なフロントフェイスは、かなりアグレッシブな印象です。

 室内のユーティリティでは、2列目シートの足元に前後長863mmの広々としたスペースを確保して、開放感を高める「リビングモード」、2列目シートを左右に分割する「ウォークスルーモード」、そして荷物を満載に積み込むことができる「ラゲッジモード」など、多彩なシートアレンジを実現していました。

 また、シートのレイアウトは後列にいくに従いヒップポイントが高くなるように設定され、どこのシートに座っても良好な前方視界が得られることで閉塞感を軽減しています。

 搭載されたエンジンは最高出力144馬力の2リッター直列4気筒直噴と、165馬力の2.3リッター直列4気筒の2種類を設定。

 かなり個性的なミニバンだったビアンテですが、マツダは2017年にミニバン市場から撤退してSUVの開発に注力すると宣言し、同年、ビアンテの生産を終了しました。

※ ※ ※

 現在、世界的に人気が高いSUVですが、日本では3列シートのモデルに注目が集まっています。

 現行モデルではマツダ「CX-8」や、三菱「アウトランダー」、ホンダ「CR-V」などが3列シートです(グレードにより設定されるモデルもあり)。

 あるディーラーのセールス担当いわく、こうした3列シートSUVはミニバンからの乗り換えが多いとのことで、子育てがひと段落したユーザーが購入するケースが増えているようです。

 3列目のシートを使うシチュエーションは数少なくても、やはり有ると安心感がありますから、今後はさらに乗り換え需要が高まると予想されます。

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