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「寒っ!」冬の車の換気どうすれば? 窓開けと外気導入、最適な方法とは

くるまのニュース / 2020年12月30日 9時30分

換気の重要性がさけばれている昨今ですが、とくに冬場のクルマではどんなことに気をつければよいのでしょうか。

■換気は重要、でも冬場は寒い!

 新型コロナウイルス感染症により、換気の重要性がさけばれている昨今ですが、とくに冬場のクルマではどんなことに気を付ければ良いのでしょうか。

 一時期は落ち着きを見せつつ合った新型コロナウイルスですが、冬になるにつれて再び勢いを増しています。

 新型コロナウイルスの基本的対策としては、頻繁な手洗い・うがいや各所のアルコール消毒、いわゆる「3密」の回避に加えて、定期的な換気が推奨されています。

 そのため、飲食店やオフィスなどでは、ドアや窓を開放状態にしているようすがしばしば見られるようになりつつあります。

 一方、昨今では「3密」を回避しつつ移動ができるという点で、クルマでの移動が見直されています。

 その反面、車内という密閉した狭い空間だからこそ、換気が重要だと考える人も多いようです。

 しかし、冬場や雨天時は窓を全開にして換気をするのも辛いものです。

 まして、それを頻繁におこなわなければならないとなると、それはそれで苦痛かもしれません。では、車内の換気はどのようなペースでおこなうべきなのでしょうか。

 そもそも、車内は厳密にいえば密閉空間ではありません。もちろん、現在のクルマであれば、すきま風が入ってきたり雨漏りをしたりするようなことはまずありませんが、完全に気密してしまうと、車内の気圧が高まり、鼓膜をはじめとする人体に影響が生じるなどの弊害が生じます。

 風切り音やロードノイズが入りすぎないように工夫は施されていますが、その一方で、密閉しすぎないように、ハーネスを通す穴や排水用の穴なども兼ねた小さな穴が開けられています。

 また、ほとんどのクルマで、外気取り込み用のスイッチがセンターコンソール上に用意されており、ONにすることでエアコン吹き出し口から外気を車内に入れることが可能です。

 多くの場合、助手席側に外気取り込み用の吸入口が設けられており、カーエアコン用のフィルターを通ったうえで車内に取り込まれる仕組みとなっています。その後、車内の空気は各部にある小さな穴などから車外へと排出されます。

 乗用車の場合であれば、外気取り込みによる換気のスピードは3分程度といわれています。

 新型コロナウイルス感染症対策で、多くの飲食店などが20分から1時間おきに窓を開放するなどして店内の換気を図っていますが、クルマの車内は、それに比べればはるかに短い頻度で換気がおこなわれる仕組みとなっているようです。

 もちろん、窓を開けることで車内の空気を一気に入れ替えることも可能です。

 しかし、冬場や雨天時などは窓を大きく開けることが難しいのも事実です。また、晴天時だとしても、3分おきより短い頻度で開け締めをするのは現実的ではなさそうです。

 なお、国土交通省の自動車局安全政策課は、全国の「全国ハイヤー・タクシー連合会」と「全国個人タクシー協会」に対して、タクシーの車内における換気性能や飛沫拡散の状況についてシミュレーション結果を通達しています。

 国土交通省は、タクシー車内の換気に関して次のように説明しています。

「エアコンを『外気導入モード』に設定し、風量を通常レベル以上とすることにより、車内換気を徹底することとし、『内気循環モード』は車内での感染リスクを高める可能性があるため可能な限り利用を避けること。

 なお、『外気導入モード』について乗客から苦情が寄せられる場合には、乗客の安全・健康を損なわないよう配慮しつつ、スーパーコンピューター富岳のシミュレーションの結果なども踏まえ、『外気導入モード』による車内換気が有効であることを丁寧に説明して理解・協力を求めること」

※ ※ ※

 このように、基本的に、外気導入モードをONにしておけば、定期的に換気されるほか、暖房をONにした状態でも同様の効果は得られるので、窓の開閉による換気は、ドライバーや同乗者が気になったタイミングでおこなえば良いようです。

■ウイルスは見えない、だから気になる?

 ウイルスなどの感染症対策は、単に医学的な問題だけでなく、社会心理学的な問題としてもとらえなければなりません。

 効果の有無を理解しているかどうかにかかわらず、マスクやフェイスシールドを装着しなければならない雰囲気になってしまったり、科学的根拠に乏しいにもかかわらず「除菌」や「殺菌」と表示された商品が飛ぶように売れるなどがその例です。

 車内の換気についても同様のことがいえるかもしれません。

 前述の通り、実際の車内の空気はおよそ3分程度で入れ替わるようになっていますが、空気の入れ替わりをドライバーや同乗者が実感するのはほとんど不可能です。

 そのため、密閉空間と誤解されやすい場合も多く、日々多くの乗客を乗せて走るタクシーでは、現在新型コロナウイルス感染症対策として、窓を少し開けた状態で走行することが増えているようです。

喫煙者の場合は、窓を開ける機会が多い?喫煙者の場合は、窓を開ける機会が多い?

 最近、タクシーに乗ったある男性は「乗車したときから、窓が10cmくらい空いていました。寒さや風切り音などはそれほど気になりませんでしたが、タクシー会社の規定でおこなっているというよりは、あくまで各乗務員のサービスの一環という様子でした」と話します。

 一部のタクシー会社では、「新型コロナウイルス感染症対策として、車内換気のために窓を開ける場合があります」といったような注意書きが貼ってある場合もあるようです。

 しかし、前述のとおり車内換気自体は窓を閉めていても数分おきにおこなわれているため、窓を開けること自体が感染症対策としてどれだけ有効なのかは定かではありません。

 また、前述の国土交通省は外気導入モードの活用以外に、「乗客の降車後に窓を開けて換気するなどの車内換気に努めていただきますようお願いします」とし、走行中の窓開けを積極的に推進はしていないようです。

※ ※ ※
 
 新型コロナウイルスによってさまざまな面でクルマが見直されていますが、換気に関していえば、コロナ以前からかなり短い頻度で換気される仕組みとなっているのです。

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