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突然の雪でも慌てない! タイヤチェーンの種類と選び方とは

くるまのニュース / 2022年1月6日 14時10分

この季節、普段はあまり雪が降らない地域でも、降雪することがあります。東京や大阪など非降雪地域に住むドライバーの場合、冬の間も夏タイヤを装着したままの人も多く、突然の雪に対してスタッドレスタイヤなどの冬用タイヤをとっさに用意できない状況も考えられます。そんなときに役立つのがタイヤチェーンです。今回は、タイヤチェーンの選び方や取り付け方法のポイントを紹介します。

■タイヤチェーンの種類やそれぞれのメリット・デメリットは?

 例年はほとんど雪が降らない地域でも、突然の雪が降ることはあります。

 気象庁の調べによると、積もらない量ではあるものの、東京でも毎年降雪が観測されているとのことです。また日常生活に影響を及ぼす積雪は、4年から5年に1度のペースといわれています。

 東北や北海道、日本海側など雪が積もることの多い地域に住んでいる人であれば、冬用タイヤやタイヤチェーンの用意は万端でしょう。しかし、あまり雪の降らない地域の場合、その用意をしていない人も多いのではないでしょうか。

 今回はタイヤチェーンの選び方について、基本的なポイントを紹介します。

 タイヤチェーンには、大きく分けて3つの種類があります。一般的に使われている「金属チェーン」、ゴムやウレタン樹脂で形成されている「非金属チェーン」、タイヤを覆う「布製カバー」です。

 金属チェーンのメリットは、坂道や制動性能に優れている点です。鉄のチェーンが路面の雪や氷に深く食い込むため、スタッドレスタイヤよりも威力を発揮する場面もあります。さらに対応サイズが豊富で低価格な商品が多いので、クルマの荷室に常備しておいても良いでしょう。

 デメリットは、慣れていなければ装着に時間がかかる点や、雪が降っていない路面では金属による騒音が発生する点です。さらに高速走行ができないため、雪が積もっていない道では取り外す必要があります。

 非金属チェーンのメリットは、金属と比べて高い静音性、凍った路面でも威力を発揮する点などが挙げられます。ゴムやウレタン樹脂でできているため、金属製と比べて走行音は静かですし、トレッド面に打ち込まれた無数のスパイクピンが凍結した路面を走る際や横滑り時に滑りにくくしてくれます。

 デメリットは、使用後のメンテナンスによって寿命が大きく変わってしまう点です。使用後は水で洗い、しっかりと乾燥させてから保管するのがポイントとなります。

 布製カバーのメリットは、取り付け・取り外しが簡単にできる点や、収納がしやすい点などです。トヨタなどの国内メーカーも、一部の車種では純正オプションを用意するなど普及しているグッズです。そのシンプルな仕様は、タイヤチェーンといえば扱いが難しい、というイメージを払拭しています。振動が少ないため静粛性も高く、快適に走行できる点も人気のポイントです。

 デメリットは、金属製や樹脂製チェーンに比べて耐久性が低いことが挙げられます。

 最近、カー用品店などではスプレー式のタイヤチェーンというものも目にします。これは、タイヤに吹きかけるだけで雪道でのグリップ力を向上させるというものです。スプレー液に含まれている合成樹脂がトレッド面に付着し、摩擦を生み出す仕組みとなっています。

 気をつけなければいけないのは、一般的にスプレー式タイヤチェーンと呼ばれるものは「タイヤチェーンではない」ということです。

 一般的にいわれる「チェーン規制」には、「冬用タイヤ規制」と「チェーン装着車以外通行禁止」というものがありますが、サマータイヤにこのスプレー式の薬剤を噴射しても、どちらの規制の場合も走行できません。

※ ※ ※

 タイヤチェーンの選び方について、カー用品店「オートバックス」を運営する株式会社オートバックスセブンは以下のように話します。

──初めてタイヤチェーンを購入する場合、用意すると良いものはあるのでしょうか。

 タイヤチェーンはタイヤの大きさによってサイズが違いますので、ご自身のクルマのタイヤの大きさを知るところから始まります。タイヤの側面に「195/65R15」などと書いてあると思いますので、そのサイズをメモしてご来店いただくと、スムーズに対応できるかと思います。

 なお、車種によってはタイヤチェーンが着けられない場合もありますので、そういった場合は、スタッドレスタイヤを装着するのが良いかと思います」

──雪道を走る頻度や場所によって最適なチェーンが異なると思いますが、タイヤチェーン選びのポイントを教えてください。

 使用シーンによって選ぶポイントが変わります。

 スタッドレスタイヤを装着しているけれど深い雪道を走る可能性がある場合は、昔ながらの金属製ではしご状になっているチェーンがおすすめです。

 年に数回、スキーなどに行くという方は、非金属の樹脂製チェーンがおすすめです。着け外しが簡単で、多少乾燥路を走ってもちぎれてしまうことはないでしょう。ですが、長距離の着けっぱなしはNGです。

 コストは抑えたいけど雪が降った時に不安、という方にはリングチェーンが良いでしょう。乾燥路を走る際は外す必要があるため手間はかかりますが、コスパは非常に良いチェーンです」

 備えあれば憂いなし、タイヤチェーンあれば滑りなし。突然の降雪にも余裕をもって対応できるようにしましょう。

■タイヤチェーン以外にもまだある!雪対策カーグッズ

 タイヤチェーン以外にも、雪道を安全に走るためのグッズがあります。ここで、タイヤチェーン以外の雪対策カーグッズを4つ紹介します。

安全なウインタードライブのためにも、雪道対策はしっかりとしておきたい安全なウインタードライブのためにも、雪道対策はしっかりとしておきたい

●スノーワイパー

 同じワイパーを一年中使用しているという人は多いのではないでしょうか。冬の雪国ではスノーワイパーに交換するのが一般的です。見た目は同じような形状をしていますが、大きな違いはその性能です。

 スノーワイパーは低温でも硬くならない素材のゴムを使用しているため、気温がマイナスでも通常と変わらない性能を発揮してくれます。また、ブレード部分全体がゴムで覆われているため、ノーマルワイパーのように雪が詰まることがありません。

 価格はノーマルワイパーの3倍以上する場合が多いですが、雪国の人には必須のアイテムとなります。

●スノーブラシ

 雪が降った場面で役立つのが、スノーブラシです。フロントガラスがワイパーで掃ける程度の降雪であっても、屋根に積もった雪が停車時に一気にフロントガラスに滑ってくる場合があります。大量の湿った雪がワイパーの上に落ちてしまうと、ワイパーがほとんど作動せず走行ができなくなってしまいます。

 そうした事態を防ぐため、走行前にスノーブラシで屋根の雪を落とすことが必要となってきます。クルマ専用のものはボディーを傷つけにくい素材が使われているので安心して使用できますし、スクレーパー兼用となっているスノーブラシもあるためフロントガラスの凍結時にも役立ちます。

●ウォッシャー液

 暖房で暖められたフロントガラスは、熱で溶けた雪がすぐに氷に変わり、凍結してしまことがよくあります。そんな時に役立つのがウォッシャー液です。

 原液の状態では気温マイナス30度でも凍ることがないため、凍結したフロントガラスの氷を溶かすことができます。一度凍結したガラスはスノーワイパーでも掃くことができないため、ウォッシャー液の使用が必須となります。

●消毒用アルコール

 一見、雪と無関係に思える消毒用アルコールですが、じつは驚くほどの除雪効果があります。

 使い方は非常に簡単で、水とアルコールを1:2の割合で混ぜ、それをスプレーボトルに入れて吹きかければ良いだけです。凍結したフロントガラスの霜が取れ、その後に凍る心配もありません。理由は、アルコールの凝固点にあります。水が凍る温度は0度ですが、アルコール(エタノール)の凝固点は−114度であり、先述の通り薄めていてもマイナス30度ほどまで耐えられるとされています。

 消毒用アルコールの原液は1000円ほど、スプレーボトルは100円ショップで購入可能なため、安く調達できるのもうれしいポイントです。

※ ※ ※

 雪道での走行は、タイヤが滑らなければ良いというものではなく、フロントガラスのケアなどさまざまな角度からの対策が必要となります。

 今回紹介したグッズを活用して雪道を安全に走行できるように備えましょう。

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