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世界観が凄い! レクサス新型「RZ」の斬新ハンドル! 海外メディアも絶賛、反響は? 初の公道試乗をフランスで体感

くるまのニュース / 2023年3月13日 20時0分

フランス・マルセイユ郊外でレクサス初のBEV専用モデルとなる新型「RZ」の国際試乗会が開催されました。様々な国や地域のメディアは新型RZに対して、どのような印象を抱いたのでしょうか。

■レクサス初のBEV 新型「RZ」は海外からどんな反響があった?

 レクサス初のBEV(バッテリーEV)専用モデルとなる新型「RZ」。
 
 日本のみならず世界的に注目されている1台と言えますが、世界中の自動車メディアが集まるフランス・マルセイユの郊外で体感しました。

 新型RZは、2022年4月20日に世界初公開されたモデルとなり、そのスペックはトヨタ「bZ4X」とスバル「ソルテラ」に採用される専用プラットフォームとなる「e-TNGA」の採用をベースに、レクサスらしいデザインや各種性能、走りの味付けがなされています。

 パワーユニットはフロントに最高出力150kWを、リアに同80kWという2つのモーターを搭載するAWDを設定。

 バッテリー容量はすべて71.4kWhとなっており、国の基準や仕様により一充電走行距離は異なりますが、日本仕様車は500km以上と明かされています。

 駆動制御にはレクサス新型「RX」にも採用される、電動化技術を活用する四輪駆動システム「DIRECT4」を搭載することで、運転が上手くなったかのようなクルマの動きを体感出来ます。

 さらに特徴的なのは、従来の円形ステアリングに加えて、「ステアバイワイヤシステム」による新たなステアリングを採用したことで、ステアリング操作の常識を変えました。

 これらの特徴を持つ新型RZは、すでに様々なメーカーやブランドから先行してBEVが登場している中でのデビューとなりました。

 実際に海外メディアからはどのような反響があったのでしょうか。新型RZのアシスタントチーフエンジニア・東山優之氏は次のように話しています。

「今回の国際試乗会では、欧州・北米・アジア・アフリカなど様々な国や地域のメディアに来ていただいています。

 例えば、ドイツのジャーナリストなどRZから降りると笑顔でした。やっぱり降りた時の表情が良いと嬉しいです。

 実際には走りの面だとか、静粛性という部分に凄い良い評価を頂きました。

 その他のメディアからもステアバイワイヤシステムのインパクトや技術力の高さを褒めて頂き『今すぐ売ってほしい』という声も多くありました。

 しかし、ステアバイワイヤシステムの導入は少しお時間を頂く形となります。

 それは、簡単に言えば低速域の違和感を払拭するためです。

 もちろん、違和感は人によって違うのは理解していますが、もっと『レクサスらしい』『レクサスとして違和感のない』という部分を追求するためにいま作り込んでいます」

電動化戦略を加速させるレクサスを象徴する新型「RZ」(撮影地:南フランスのラグジュアリーホテル)電動化戦略を加速させるレクサスを象徴する新型「RZ」(撮影地:南フランスのラグジュアリーホテル)

 また世界的にBEVシフトが叫ばれている中で、当然充電インフラや普及に課題がある国や地域も多く存在します。

 今回、南アフリカのメディアも参加しており、同国のBEV市場について次のように話してくれました。

「南アフリカでは、新車のBEVを購入するのは全体の1%にも満たず、2022年で言えば約550台の販売です。

 そのほとんどは首都のケープタウンなど充電インフラがある程度整っている所が多く、BMWやアウディのBEVがほとんどです。

 現在、あまり普及していない要因としては充電インフラもそうですが、車両購入自体に補助金が無いことや、海外からの輸入車に対して30%の課税があることが挙げられます。

 今回、新型RZが2025年に導入される予定ですが、商品性としては高いため、今後BEVシェアが伸びていく中で、一定数の販売は見込めるのでは無いでしょうか」

※ ※ ※

 海外メディアからはクルマ自体のレベルの高さや、ステアバイワイヤシステムのインパクトが評価されていたようです。

■実際にフランス郊外で乗ると、どんな印象なのか?

 今回の試乗会は、フランス・マルセイユ郊外にあるブドウ畑に囲まれたワイナリーに併設されたホテル「Villa La Coste(ヴィラ ラ コステ)」を中心に行われました。

 敷地内には、広大なぶどう畑に加えて様々なアート作品が点在し、中には日本人建築家・安藤忠雄氏の手掛けたアートセンターもあり、レクサスの世界観とマッチする場所です。

 そうしたなかで、新型RZの試乗について前出の東山氏は「何も気にせず自然でリラックスして乗ってどうかを感じて欲しい」という形でスタートしました。

 公道試乗は、円形ステアリングとステアバイワイヤシステムという2種類に加えて、20インチ/18インチタイヤ装着車を体感。

 フランスは、世界的に見ても速度制限に厳しい国としても知られており、至る所で取り締まりを行っているほか、「80キロ制限」から「50キロ制限」「30キロ制限」と同じ1本の道でも代わる代わる速度制限が変わっていくのが特徴です。

 特に市街地では「30キロ制限」に加えて「スピードバンプ」というような速度超過を抑止する段差が存在します。

 一方では、対向車とのすれ違いが困難な山道でも「80キロ制限」となり、速度域が高い状態で崖ギリギリの道が多いなど、運転操作自体も気を抜けないような道路環境でした。

 そうした中で、円形ステアリングとステアバイワイヤシステム(20インチ)を試乗します。

 走り出した瞬間からの加速感やスムーズな動きはBEVならではという部分に加えてレクサスらしいスッキリとした印象を受けます。

 さらに道が狭いタイトな山道においてもモーターによる応答性の良さや、DIRECT4による駆動制御により目線がブレずにストレス無く走ることが出来ます。

 驚いたのは、市街地など路面段差やスピードバンプを乗り越える際に「20インチだから硬い」という一般的な印象は全く無く、サスペンションが上手くセッティングされていることもあり、運転していても後席に乗っていても心地よさを感じられました。

 またステアバイワイヤシステムは電子制御のため、円形ステアリングのように物理的なつながりが存在しないことから、従来のステアリングに伝わる嫌な振動はありません。

 そして海外メディアも褒めていた静粛性ですが、開発陣は「静粛感」という言葉を使ってました。

 一般的にBEVはエンジンが無いから静かという印象がありますが、新型RZではわずかに聞こえるモーターなどの電子音や静かさゆえに目立つノイズを上手く処理しており、音の調和が取れたまさに静粛感を味わうことが出来ます。

 また走行モードはノーマル/スポーツ/エコ/レンジ/カスタムが用意されており、レンジでは速度上限設定、エアコンオフといった制限が入りますが、ドライバーの操作によって瞬時に解除されます。

日本と異なる道路環境のフランス・マルセイユ郊外。 実際に走ってみてどのような印象だったのか?(古い街並を運転している場面)日本と異なる道路環境のフランス・マルセイユ郊外。 実際に走ってみてどのような印象だったのか?(古い街並を運転している場面)

 そして気になるのは、一般道でのステアバイワイヤシステム。

 ステアリングの名称としては「ワンモーショングリップ」とも良い、今回のモデルでは+-150度という形で従来の円形ステアリングでは何回も回さなければいけない場面でも少しの操作で曲がっていくというものです。

 これにより余計なステアリング操作が無くなることで疲労軽減にも繋がるといいます。

 走り出すと、慣れ親しんだ円形ステアリングとは異なる部分が気になるものの少し走れば、操作性としては慣れてきます。

 とは言え、フランス郊外に多いラウンドアバウト(環状交差点)など中速域でのステアリング操作など、少し舵角修正が必要な場面では「どのくらいの角度を保てば良いのか」という不安など、場面によって不安な部分が残る人もいるかもしれません。

 一方ある程度の速度域が上がるとピタッとステアリング角度を決めて走れる部分は、心地よさを感じます。

 このようにBEVだから、SUVだからということを意識せず、「ただ乗って気持ち良い」という感覚を与えてくれるというのがフランス郊外を走った中で強く印象に残りました。

フランス郊外の道はこの道幅ながら「制限速度80km」かつ「対面通行」となっているフランス郊外の道はこの道幅ながら「制限速度80km」かつ「対面通行」となっている

※※ ※

 ワンモーショングリップという名の通り、一回の操作でクルマが曲がっていくという斬新さにより、世界中のクルマに精通するメディアから評価の声が上がることは、世界中のユーザーに対してのアピール効果も絶大だと感じます。

 しかしながら前述のように「違和感の払拭」という課題により発売が先送りされた部分は、正直もったいなさを覚えます。

 新しい技術は毎回戸惑いの声が存在するのは当たり前で、そうした部分よりもレクサス初のBEVとしての付加価値をさらに高める「ワンモーショングリップ」はスペックやデザインといった共通要素とは異なる最大の武器です。

 新型RZは、クルマの素性がとても高いため、これらの武器を活かして、レクサスの電動化をけん引する存在となっていって欲しいと願います。

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