わ、パンクした! 近年増える「パンク修理キット」どう使う!? いざ遭遇した時あわてないために確認すべきこととは
くるまのニュース / 2023年3月31日 19時10分
タイヤがパンクしたら「スペアタイヤ」を、というのは古い常識となりつつあるようです。近年増えている「パンク応急修理キット」の使い方について紹介します。
■パンク応急修理キットは初心者でも「使える!」
クルマがパンクした時のために、スペアタイヤではなくパンク応急修理キットが備わっているクルマがあります。
滅多に使う機会のないものですが、実際どのように使うのでしょうか。
タイヤがパンクした時のため、スペアタイヤが搭載されているクルマがありますが、最近ではスペアタイヤではなく「パンク応急修理キット」が搭載されているクルマも増えてきています。
パンク応急修理キットは、タイヤがパンクしてしまった時に応急的な修理をおこなうことで、タイヤを交換することなくディーラーや修理業者までの一定距離を走行できるようにするものです。
たとえばトヨタ「プリウス」では、ラゲッジルーム内のマットを持ち上げたところに、応急修理キットとしてパンク応急修理キットが搭載されています。
その内訳は、補修液の入ったボトルとタイヤに空気を送り込むコンプレッサーがセットされたものです。
パンクしたタイヤの中に、コンプレッサーを使って空気と補修液を送り込み、パンクの原因となっている穴を内側から塞ぐという仕組みです。
修理できるのは、パンクの原因がタイヤの接地面、つまり地面と接する部分に釘やネジなどが刺さった程度の軽度な損傷で、タイヤの側面に穴が開いた場合のほか、4mm以上の傷や複数箇所の傷がある場合には修理ができません。
また、標準搭載されているパンク修理キットはタイヤ1本分のため、2本以上のタイヤがパンクしている場合には、ロードサービスなどへの依頼が必要です。
パンク修理キットを使う機会はあまりないため、実際に使えるか不安に思うかもしれませんが、JAFのおこなったテストによれば、パンク修理キットを使ったことのないペーパードライバーの人でも、取扱説明書を見ながらであれば応急修理ができたといいます。
それでは、タイヤがパンクしてしまった場合には、応急修理セットをどのようにして使うのでしょうか。
応急修理キットを使う前には、クルマを平坦な場所へ移動させてパーキングブレーキをかけるなど、クルマが動かないよう周囲の安全を確保することが大切です。
プリウスに搭載されている修理キットは、補修液の入ったボトルをコンプレッサーに接続し、ボトルとパンクしたタイヤをホースで繋いで、空気と補修液を同時に送り込むタイプです。
ボトルやホースの接続箇所に隙間があると、空気や補修液が漏れ出して正しく修理できないので、きっちり接続できていることを確認しましょう。
コンプレッサーを車内のアクセサリーソケットに繋いでから電源を「ON」にすると、タイヤに空気と補修液が充填されます。
タイヤの空気圧はクルマごとに決められており、前輪と後輪でも数値が異なるため、運転席付近に貼られたラベルなどで指定の数値を確認してから作業しましょう。
適正な空気圧まで充填するのにかかる時間は、車種や外気温などの条件により異なりますが、プリウスの場合はおおむね5分から20分程度で、25分以上充填しても指定空気圧にならない場合は、応急修理ができない損傷状態だといいます。
ここまで完了したら、タイヤの下部に溜まっている補修液を全体に広げるため5kmほど走行し、空気が漏れていないことが確認できれば完了です。
応急修理キットでできることはあくまでも応急的な修理であり、応急修理後は改めてタイヤの修理や交換をおこなう必要があるため、速やかにディーラーや修理業者へ持ち込みましょう。
その際は、急ブレーキ、急加速、急ハンドルなど「急」のつく操作を避け、スピードは80km/h以下で運転し、走行距離は約100km以内が目安です。
またパンク修理キットには、プリウスのように補修液と空気を同時に注入するタイプと、先に補修液をタイヤ内に注入してから空気を入れるタイプがあります。
たとえば日産「ノート」などでは別注入タイプが搭載されていますが、先に補修液を手動で注入してからコンプレッサーを繋ぐなど、同時注入タイプとは使い方に少し違いがあるため、取扱説明書などで事前に使い方を確認しておくと安心です。
※ ※ ※
クルマがパンクした時には、クルマに備えられているパンク応急修理セットを使って補修できる場合があります。
初めてでも使えるキットではあるものの、自分のクルマにどのようなものが搭載されているか事前に確認しておくと、いざというときにも安心です。
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