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「凄い…」 全長約7m&10輪仕様に乗ってみた! 新型「クオンGW6×4」は40t荷物も楽々? 普通車並の操作感とは

くるまのニュース / 2023年4月6日 20時10分

普通免許しか持っていない筆者がUDトラックスのフラッグシップモデル新型「Quon GW 6×4」に乗ってみたら、どんな印象を抱いたのでしょうか。

■普通車並の操作感? 新型クオンGW6×4とはどんなトラクターなのか

 2023年4月4日にUDトラックスはフラッグシップモデルとなる新型「Quon GW 6×4」を発売しました。
 
 日本の物流を支えるトラックですが、今回の新型クオンGW6×4にはどのような特徴があるのでしょうか。また物流業界における「2024年問題」とはどのようなものなのでしょうか。

 新型クオンGW6×4は、UDトラックスが重量物輸送に求められるすべての要素を集約したフラッグシップモデルで、今回13年ぶりに日本市場へ再投入されました。

 またUDトラックスは「ドライバー不足に加えて2024年問題にも直面する物流業界において、トラックメーカーとして、ドライバーの疲労軽減と輸送品質向上への貢献を目指す」としています。

 新型クオンGWの発表会において、UDトラックスの代表取締役社長・丸山浩二氏は次のように述べていました。

「深刻な物流課題に対してトラックメーカーとして、ドライバーのことを常に考え『その一歩先を行く』ことを目指しています。

 重量物を運ぶプロのドライバーが、より運転しやすいトラックに乗ることで、運転に伴う疲労を少しでも軽減して、あすの活力にしていただければと思います」

 そんな想いが詰まった新型クオンGW6×4は主に「走る/曲がる/止まる/つなぐ」という4つ特徴が挙げられます。

 圧倒的パワーでゆとりある快適な走りを提供する「走る」の部分では、エンジンは連結車両総重量(GCW)60トン以上を確保するために470馬力&2346Nm/490馬力&2448Nm/530馬力&2601Nmというバリエーションを設定。

 さらに12段電子制御式オートマチックトランスミッションは、これまでの「ESCOT-VI」からさらに進化し、より素早く滑らかな変速を可能にした「ESCOT-VII」になりました。

「曲がる」の部分では、2021年の投入以来、ドライバーから高く評価されている「UDアクティブステアリング」を新型クオンGW6×4に標準装着。

 なお重量物輸送において、ドライバーがステアリングを回す力は空車時と積車時では大きく異なるため、この機能によりドライバーの運転疲労を大幅に軽減するといいます。

今回は特別にクローズドコースにて新型クオンGWの第5輪荷重18.0t仕様に連結車両総重量(GCW)40t(積荷20t)の試乗も実施(撮影:布留川司)今回は特別にクローズドコースにて新型クオンGWの第5輪荷重18.0t仕様に連結車両総重量(GCW)40t(積荷20t)の試乗も実施(撮影:布留川司)

 また重い荷物を運ぶ事が想定される新型クオンGW6×4において、走ることに加えて重要なのが「止まる」です。

 新型クオンGW6×4に採用する「大容量流体式リターダ」ーは重量物輸送において降坂時でも高い制動力を実現します。

 エンジンブレーキと国産車で唯一採用されているディスクブレーキと組み合わせることで、確実で優れた制動力を発揮する他、バイパスなどの勾配を下る際にも最小限のフットブレーキで車速を維持しながら制御することができ、フットブレーキの多用によるフェード現象などの対策にも寄与します。

 さらに重量物輸送では、空車時・積車時の振動も気になる部分です。

 新型クオンGW6×4では、第5輪荷重16トンと18トンクラスの国産車で、リヤエアサスペンションを初めて設定しました。

 これにより精密機器などの輸送や、鋼材などの重量物を積載しても、固縛ワイヤーの緩みが少なくなるといい、さらには空車時の快適な乗心地もドライバーの疲労を大幅に軽減します。

■特別に乗ってみた! マジで新型「クオンGW6×4」凄い…! さらに物流業界の「2024年問題」とは

 今回、クローズドコースにて新型クオンGWの第5輪荷重18.0t仕様に連結車両総重量(GCW)40t(積荷20t)を運転しました。

 通常発進から低中速加速、そして坂道発進などで「とても40tを引っ張っていると思えない」というくらい、軽やかな走りを体感出来ます。

 またUDアクティブステアリング機能により、低速時の取り回しや凹凸路の振動、高速走行時の直進安定性などステアリングを最適に制御することで、運転時の不安が軽減されるため普通の乗用車を運転しているような感覚を覚えました。

 さらに感動的なのは、補助ブレーキの一種となる流体式リターダです。

 新型クオンGW6×4では、ステアリングの左側に操作レバーが備わっており、ブレーキの強さを4段階で設定可能なうえ、最大となる4段時には減速シフトも自動で行います。

 実際に体感するとフットブレーキだけでは心許ない場合でも走行状況によって補助ブレーキ(流体式リターダ)を調整することで、自然な減速が可能な部分に驚きを覚えました。

 このような特徴を持つ新型クオンGW6×4ですが、内外装もこだわっています。

 UDトラックスのフラッグシップモデルとして、外観にはダーククロームメッキの専用グリル、シルバーメッキのヘキサゴングリルと3本のバー、専用エンブレム、チンスポイラーを採用。内装ではブラック系の専用シートとブラックレザーステアリングホイールを標準装備しています。

思わず驚くその操作感! 慣れれば運転はしやすい?(撮影:布留川司)思わず驚くその操作感! 慣れれば運転はしやすい?(撮影:布留川司)

※ ※ ※

 今回行われた新型クオンGW6×4の発表会では、昨今話題となる物流業界における「2024年問題」も紹介されました。

 現在、国内輸送の9割を担うトラック輸送は、ドライバー不足や環境問題、燃料価格の高騰といった深刻な課題に直面しているといいます。

 特に、働き方改革関連のもと、2024年4月1日からドライバーの時間外労働時間の上限が960時間に制限される影響で、2030年には国内の荷物量のうち35%が運べなくなる可能性があると言われています。

 実際にUDトラックスが2023年3月に物流会社のドライバー400名を対象に実施した意識調査を実施。

 この調査において「自分が不慣れな車両を運転することに不安を感じるか」という問いでは約7割のドライバーが「不安を感じる」と回答し、8割強のドライバーが「誰でも運転しやすいトラックやトラクターを求めている」ことがわかりました。

 こうした状況において、既存のドライバーや新規で参入するドライバーにとっても、自身が運転するトラック自体に働く環境の改善を求めていることが明らかになっています。

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