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「ぐるり圏央道」いつできる? 5km超の長大トンネルも建設してるけど約300km全通までの道は険しい?

くるまのニュース / 2023年7月15日 6時10分

首都圏を環状に結ぶ圏央道は、すでに総延長の9割近くが開通しており、ぐるりと環状になるまであと一歩です。神奈川県と千葉県で建設が進む区間は、いつ開通するのでしょうか。

■残る未開通区間は3つ

 圏央道は、すでに総延長の9割近くが開通しており、ぐるりと環状道路を形成するまであと一歩の状況です。建設が進む残りの区間は、いつ開通するのでしょうか。

 圏央道(首都圏中央連絡自動車道)は、東京都心からおよそ40~60kmの圏域を環状に連絡する延長約300kmの道路です。

 1988年には、後に圏央道に組み込まれることになる国道1号「新湘南バイパス」が開通。1996年には、青梅IC~鶴ヶ島JCT間が圏央道として初めて開通しています。

 以来、圏央道は少しずつ延伸を重ね、今では神奈川・東京・埼玉・茨城・千葉の5都県を“ほぼ”ぐるりと走り、東京から放射状に延びる東名・新東名・中央道・関越道・東北道・常磐道・東関東道・館山道の各高速道路を結んでいます。

 しかし、神奈川県内の「高速横浜環状南線」と「横浜湘南道路」、千葉県内の大栄JCT~松尾横芝IC間は、いずれも未開通です。これらが開通し、圏央道がしっかりとした環状道路になるのは、いつなのでしょうか。区間別に見ていきます。

●高速横浜環状南線

 高速横浜環状南線は、横浜横須賀道路の釜利谷JCT(横浜市金沢区)を起点とし、国道1号の戸塚IC(仮称、同・戸塚区)までを結びます。

 横浜環状道路の南側を担うとともに圏央道の一部も構成し、途中には公田ICと栄IC・JCT(いずれも仮称)が設置される計画です。

 道路は延長8.9km、6車線(栄IC・JCT~戸塚IC間は暫定2車線)、設計速度80km/hで、全体の7割近くが地下トンネルや堀割で計画されています。

 開通時期は、当初2020年度とされてきましたが、その後2025年度に繰り下がり、さらに2022年8月には、周辺への騒音と振動に配慮した工事を進めていくなどの事情により工程の精査が必要な状況となり、開通見込みは「未定」の状況です。

●横浜湘南道路

 横浜湘南道路は、高速横浜環状南線の栄IC・JCTから分かれて西進し、国道1号藤沢バイパスの直下をトンネルでさらに進んで新湘南バイパスの藤沢IC(神奈川県藤沢市)につながります。

 延長7.5km、4車線、設計速度80km/hで、両端以外は5.6kmの長い地下トンネルとなり、途中には換気所が2か所造られる計画です。

 この横浜湘南道路もトンネルを掘削するシールドマシンが地中の支障物に接触するなど工事が難航している影響で、2024年度とされてきた開通予定は現在「未定」になっています。

●大栄JCT~松尾横芝IC間

 千葉県内では、東関東道と交わる大栄JCT(成田市)から、銚子連絡道路の起点である松尾横芝IC(山武市)までが未開通区間として残っています。

 道路は延長18.5km、4車線(開通時は暫定2車線)、設計速度100km/hで整備されます。

 この区間も「用地取得が順調に進めば」2024年度に開通する見通しでしたが、2023年7月に、事業工程を正確に見通すことは困難な状況になりました。

 理由として、用地買収やトンネル掘削、重金属対応、跨道橋工事の入札不調が影響しているといいます。

※ ※ ※

 圏央道の役割は、都心を通過する交通を分散させること、沿線地域間を直接つなぐこと、非常時・事故時の迂回ルートになることなど、複数あります。

 未開通の3区間は、2024年度から2025年度にかけて順次つながる見通しでしたが、現在は残念ながらいずれも「未定」です。

 圏央道は現状でも環状道路の役割をある程度発揮していますが、全線が開通すると、道路網の機能がより強く発揮されると期待されています。

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