走行距離10kmの伝説級「日産車」現る! 超極上コンディションの「R32」が凄い! V-SpecII N1とは
くるまのニュース / 2024年1月31日 5時50分
日産「スカイラインGT-R(BNR32)」は近年高値で取引されるモデルですが、今回は走行距離10kmの極上な個体が発見されました。
■走行距離がわずか10km! 伝説のR32現る!
近年では、1990年代の国産スポーツカーの取引価格が世界的に高騰しています。
人気モデルがオークションなどに登場すると、当時の新車価格を5倍から10倍上回る落札価格となることは、めずらしくもない状況です。
この大幅な価格は、アメリカでの通称「25年ルール」に一因しています。
25年ルールとは、アメリカで生産から25年が経過したクルマに対して、多くの保安基準などが免除となるルールのことを指します。
これにより、過去にはアメリカで運転することができなかった1980年代-1990年代の国産スポーツカーも、公道走行が可能となり始めています。
昔からアメリカでは「JDM(Japan Domestic Market)」と呼ばれる国産車の人気は高く、専門ショップなどが多数存在していました。
かつては走行できないことから、コレクターのなかで流通していることが多かったのですが、25年ルールの解禁によって多くの人気モデルが日本からアメリカへと輸出されるようになりました。
状態の良い人気モデルであれば、1000万円を超えることは当たり前に近い市場となり、その資産価値が認められ投資目的で良個体を購入するユーザーも増えているとのこと。
それにより、さらに取引価格が釣り上がるといった事態へと発展しています。
そんな世界的に注目度が高いJDMですが、なかでも別格に人気なのが通称R32と呼ばれる日産「スカイラインGT-R(BNR32)」です。
R32は、1989年にデビューしました。当時のスポーツカーブームを巻き起こした火付け役とも言えるこのモデルは、約30年以上が経過しているにもかかわらず、現在でも多くのファンを魅了しています。
そんなR32の特別仕様モデルである、1994年式のR32 V-Spec II N1の極上個体が今回、海外オークションで発見されました。
スカイラインGT-Rにはさまざまなモデルが存在し、通常モデルよりも走行性能を高めたV-Spec。それを強化したV-Spec II。そしてそれをさらに上回り、レース仕様に近いモデルとなっているのがV-Spec II N1です。
N1モデルは1991年に発売され、当時のN1耐久レース(現在のスーパー耐久シリーズ)での使用を想定して設計されました。
エンジンの耐久性アップのほかにも、特別パーツが搭載されるなどして走行性能が大幅に高まった仕様になっています。
生産台数も限られており、非常に希少性の高いモデルです。そのことから、通常モデルよりも高い取引価格となっており、さらに状態が良いものとなると価格は必然的に上がります。
今回発見された個体は、R32市場に出回っているもののなかで、過去にない状態の超極上コンディションな1台です。
1994年に日産から日本国内のGT-R専門ショップへと直接販売が行われましたが、その後一度も新車登録されることなく、約20年間室内保管されてきた個体です。
クリスタル・ホワイトのエクステリアカラーは、傷ひとつない状態であるのはもちろん、日焼けや色褪せなども一切見受けられない新車同様の輝きを保っています。
内装のコンディションにおいても同様で、シートの使用感やヘタリなども全くない状態が維持されており、まさにコレクターに最適な状態と言えます。
しかし、この個体の驚くべき点はその走行距離にあります。新車登録されることなくガレージ保管が約20年続いたことから、走行距離はなんとたったの10kmとなっているのです。
こちらの前代未聞の超極上個体は「Collecting Cars」にて出品。最終的には104回の入札により18万米ドル(約2600万円)で落札されました。
※ ※ ※
R32は生産から約30年以上経過した現在でも人気が高いモデルです。
その背景には、世界的に注目されている日本の漫画やアニメなどにも登場することから、憧れを抱くファンも多いという理由もあります。
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