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意外に見かける… 道路にある「謎の丸印」何のため? 坂道に多い納得の理由! どんな役割があるのか

くるまのニュース / 2024年1月30日 9時10分

急な坂道ではコンクリート舗装が採用されていますが、これは一体なぜなのでしょうか。また路面にある「丸印」はどのような役目があるのでしょうか。

■コンクリート道路のドーナツ型模様にも意味がある!

 道路にはアスファルト舗装されている場所とコンクリート舗装されている場所の両方が見られます。
 
 特に急な坂道ではコンクリート舗装が採用されていますが、これは一体なぜなのでしょうか。

 街の道路をよく見ると、場所によって色や材質などが異なります。

 一般的に道路は「アスファルト舗装」と「コンクリート舗装」に分類されますが、この2つにどのような違いがあるのかは詳しく知らないという人も多いでしょう。

 まずアスファルトは主に原油から作られる物質で、アスファルトに砂利や石灰石などの粉を混ぜたものは「アスファルト混合物」と呼ばれます。

 さらに、このアスファルト混合物を平らにならして踏み固めるとアスファルト舗装が完成します。

 アスファルト舗装はすぐ固まる性質があるほか、道路の施工が比較的容易で安価であるため、一般道路や高速道路、空港の滑走路など広い範囲で採用されています。

 その一方、コンクリートはセメントや水、砂利、砂などが原料の物質です。

 固まるまでに時間はかかるものの、丈夫で長持ちするという強みがあり、大型車の交通量が多く道路が傷みやすい場所、トンネルのように簡単には補修できない場所などで利用されています。

 このように道路の材料は場所に応じて使い分けられていますが、特に急な坂道ではコンクリート舗装が採用されています。

 SNS上においても、「坂の町で知られる長崎では、コンクリート路面があちこちにある」といった声が寄せられています。

 では、一体なぜ急勾配の坂道にはコンクリート舗装を施すのでしょうか。

 その理由として、急勾配の坂道においてはアスファルト舗装が困難であることが挙げられます。

 基本的に道路の表層をアスファルト舗装する際には、アスファルト混合物を搬入した後、アスファルトフィニッシャと呼ばれる機械でアスファルト混合物を均一にならし、ローラーでしっかりと踏み固めます。

 しかし急勾配の場所ではローラーでアスファルト混合物を踏み固める作業が困難であるため、その作業が必要でないコンクリート舗装が多く採用されているのです。

 具体的には、坂の傾斜が20%(約11.3度)を超える車道や傾斜30%程度(約16.7度)の歩道などにコンクリート舗装をするケースが多くなっています。

 またコンクリートには直射日光が当たっても道路の表面温度が上がりにくいという特徴があります。

 歩行者や自転車など、地面からの熱を受けやすい利用者にとってはありがたい特性といえるでしょう。

 さらにコンクリート舗装された坂道には丸いドーナツ型の模様が入っていることがありますが、これは自動車や歩行者、自転車などが坂の上で滑らないようにするための仕組みです。

 ただのオシャレな模様のように見えるものの、このドーナツ型の溝があることによって地面とタイヤとの抵抗が生まれ、滑り止めの効果が期待できます。

路面に一定間隔の細かな溝を入れて摩擦力を上げる「グルービング工法」路面に一定間隔の細かな溝を入れて摩擦力を上げる「グルービング工法」

 ちなみにドーナツ型模様のコンクリート舗装をする際には、生コンクリートを均一にならしてからドーナツ型の「O型リング」を作業員が一つ一つ手作業で配置し、路面に埋め込みます。

 その後コンクリートの表面部分の真空脱水処理や、トロウェルと呼ばれる機械でコンクリートを平らに仕上げるなどの工程を経て、最終的にリングを引き抜くとドーナツ型模様の出来上がりです。

 そのほかにも滑り止めの措置として、コンクリートの表面に大きなブラシ・刷毛などを使って「ほうき目」と呼ばれる筋を付ける方法。

 路面に一定間隔の細かな溝を入れて摩擦力を上げる「グルービング工法」などが駆使されるケースもあります。

※ ※ ※

 急勾配の坂道ではコンクリート舗装が多く採用されています。

 コンクリートは耐久性に優れているものの、アスファルト舗装に比べて道路が固まる時間が長く、施工が長期間にわたるといったデメリットもあります。

 道路はそれぞれの特性に合致するように工夫して作られているといえるでしょう。

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