車の「赤ちゃん乗ってます」サインはどんな意味? 「定説」に異論も!? アピールする本来の“目的”とは
くるまのニュース / 2024年3月10日 15時10分
「赤ちゃんが乗っています」というステッカーは、多くのファミリーカーに貼られている定番アイテムですが、その意味については諸説あるようです。いったいどういう目的で誕生したのでしょうか。
■「赤ちゃんステッカー」は「安全運転宣言」の証!
「赤ちゃんが乗っています」というステッカー(以下、赤ちゃんステッカー)は、街中を走行しているクルマでよく見かけます。
しかしその「意味」については諸説あるようで、人によって解釈も異なるようです。
赤ちゃんステッカーについて、多くの人は「赤ちゃんが乗っているのでゆっくり運転します」と、後続のドライバーに伝えるのを、主な目的としている人が多いようです。
昨今は、お子さんが生まれた際にプレゼントされるというケースも多いといいます。
実際「このステッカーを貼ってから、後ろのクルマとの車間距離が大きくなった気がする」など、ステッカー貼付けの効果を実感するユーザーも多いようです。
一方でSNSなどでは、「赤ちゃんが乗っています、って宣言しているのに、ほぼ赤信号で突っ込んでいった」や、「赤ちゃんステッカー貼っているなら、安全運転してくれよ……」などの苦言も見られ、赤ちゃんステッカーを貼ったクルマであっても、安全運転ができていないクルマも含まれているようです。
赤ちゃんが乗っていても乗っていなくても、安全運転をすることはドライバーの義務です。
赤ちゃんステッカーに関していえば、「赤ちゃんが乗っています」と、“乗っている”ことしか書かれていないことが、その目的をわかりにくくしているといえるかもしれません。
そしてこのステッカーの目的を勘違いしている、もしくはあまり考えていない人も多いのではないでしょうか。
筆者(くるまのニュースライター 河馬 兎)は、赤ちゃんが乗っていますという“事実”とともに、配送トラックなどで見かける「お先にどうぞ」という言葉も添えたほうがよいのではと考えます。
つまり「安全運転宣言」の意味合いをもたせるというワケです。
■「赤ちゃんステッカー」発祥のエピソードとは
この赤ちゃんステッカーが誕生した背景については、次の逸話が定説となっています。
「とある夫婦と赤ちゃんが乗ったクルマが事故に遭い、夫婦は助けられたものの、レスキュー隊が赤ちゃんに気づかず、助けてもらえませんでした。
このことから、二度とこのような悲劇が起きないように、赤ちゃんステッカーがつくられたのです」
大切な家族を守りながら、周囲にも配慮する優良ドライバーであろうとする意識が高まることも重要です[画像はイメージです]
しかしこの誕生経緯に関しては作り話だとする説もあり、今となっては真偽のほども確認できないようです。
確かに赤ちゃんは小さいため、親としては大切な子どもの見落としを危惧する気持ちも理解できます。
とはいえ、もし赤ちゃんステッカーを掲示していたとしても、常に同乗しているとは限りませんし、掲示がなかったとしても乗っている可能性はあります。
それでも親としては、万が一の事故の際に確実に探してもらえるように、と貼っておきたくなるところですが、一方で「防犯を考えたら、やるべきではない」という慎重な意見を述べている人もいるようです。
またステッカーで赤ちゃんがいることをアピールすること自体が「子持ちマウントだ」と受け止めて、嫌悪感をもつ人もいうから、事態は複雑です。
ステッカーが意味するところが何なのか、そして周囲にどう行動して欲しいのか、利用者はよく考えて貼り付ける必要があるのかもしれません。
※ ※ ※
どのような状況であっても、全てのドライバーは互いに譲り合いながら、常に安全に配慮して走行するのが基本です。
もし赤ちゃんステッカーを貼って運転するならばなおのこと、大切な家族を守りながら、周囲にも配慮する優良ドライバーであろうとする意識が高まることにこそ、大きな意味があると筆者は考えます。
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