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迷い猫42匹が家族と再会 輪島の漆芸家が保護活動

共同通信 / 2024年3月25日 6時31分

能登半島地震で家族とはぐれた猫を保護する活動を続ける桐本滉平さん=2月、石川県輪島市

 能登半島地震では、被災したペットが行方不明となったケースも多い。石川県輪島市の「輪島朝市」に暮らし、飼い猫を失った漆芸家桐本滉平さん(31)は、はぐれた猫を保護する活動を続け、これまでに42匹を飼い主と再会させた。

 3歳の雌グラら仲の良い3匹と暮らしていた。地震発生時は、家族と車で初詣へ向かう途中。ニュースで朝市の火事を知り「ただ3匹のことだけを心配した」。自宅兼工房は全焼。一帯は立ち入り禁止になった。

 近くの両親のもとへ避難。朝市に警察が捜索に入る中、近くまで足を運び捕獲器を仕掛けて回った。

 2週間後、警察官がグラが死んでいるのを見つけて引き渡してくれた。顔はきれいなままだった。一晩かけて感謝の言葉を伝え、翌日火葬した。

 知人にも猫がいなくなったという人が多く、ともに捜して回った。活動をSNSに載せ、同じような境遇の飼い主たちから連絡が来るように。毎日、支援物資として届いた捕獲器を設置する。

 「飼い主がどんな気持ちか、痛いほど分かる」と桐本さん。再会がかない泣いて喜ぶ人たちの姿が活動の原動力だ。

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