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北海道・ニセコ産ジンは世界一! 新潟の酒造メーカーが目指した「王道」

共同通信 / 2024年4月22日 8時3分

ニセコ蒸溜所で貯蔵、熟成中のウイスキー=北海道ニセコ町

 北海道ニセコ町産のヤチヤナギやニホンハッカを使ったクラフトジンが2月、英国で毎年開催される「ワールド・ジン・アワード」のクラシックジン部門で世界最高賞を受賞した。秘密はニセコの上質な水と植物。製造した「ニセコ蒸溜所」所長の角本琢磨さん(50)は「この場所ならではの酒造りを続け、地元に根付いて普及させたい」と話す。(共同通信=川村隆真)

 受賞したのは「ohoro(オホロ)ジン スタンダード」。オホロはアイヌ語で「続く」を意味し、「多くの人に親しまれ未来永劫(えいごう)続くように」という願いを込めた。

 ハッカやゆずなど13種類の植物の成分が入ったすっきりとした味わいで、角本さんのおすすめはソーダ割りだ。

 蒸溜所は2019年、八海醸造(新潟県南魚沼市)のウイスキーを製造するグループ会社として設立された。ミネラル分が少なく、口当たりのやわらかいニセコの水は、素材そのままの味が際立つため適していると考えたからだ。ただウイスキーは熟成に時間がかかる。そこで21年5月、貯蔵が不要なため、短時間で商品化できるジンの製造も始めた。

 目指したのは「カクテルのベースとなるような王道のジン」。何百回も配合の調整など品質改善を繰り返してきた製造スタッフの妥協しない姿勢が、栄冠につながった。社員4人と補助スタッフで製造から瓶詰め、ラベル貼りまでを担い、急増した注文に「手が足りない」とうれしい悲鳴を上げる。

 地元の高校や農家と協力し、夏季限定で販売しているニセコ産ラベンダーを使ったジンも人気という。ウイスキーの熟成を待ちながら、ほかにも道産植物を使ったジン開発を進めている。「飲んだ人においしいと言われるものを造っていければ」。追われる立場となった今も、一切の妥協はしないつもりだ。

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