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無酸素環境で生きるバクテリアの未知なるサバイバル戦略

共同通信PRワイヤー / 2024年6月3日 18時0分


論文情報

掲載誌:Nature Microbiology

論文タイトル:A Marine Group A isolate relies on other growing bacteria for cell wall formation 

著者:Taiki Katayama, Masaru K. Nobu, Hiroyuki Imachi, Naoki Hosogi, Xian-Ying Meng, Kana Morinaga, Hideyoshi Yoshioka, Hiroshi A. Takahashi, Yoichi Kamagata, Hideyuki Tamaki

DOI: 10.1038/s41564-024-01717-7


用語解説

細胞壁

バクテリアの細胞の細胞膜の外側を覆う構造物で、浸透圧に対する細胞の耐久性を示すだけでなく、細胞の形態や強度を保持する機能を持ちます。糖とアミノ酸から構成されるペプチドグリカンと呼ばれる高分子が細胞壁の主要物質です。


ムロペプチド

細胞壁ペプチドグリカンの断片。N-アセチルムラミン酸とN-アセチルグルコサミンという2つの糖に4つのアミノ酸が結合した物質です。このムロペプチドがユニットとなり幾千幾万にも結合してペプチドグリカンとなります。バクテリアは増殖に伴って細胞壁の再編を行います。この際、ペプチドグリカンは酵素によってムロペプチドに分解され、細胞に取り込まれ、再び細胞壁合成へとリサイクルされます。


門 (phylum)

生物分類における分類階級の1つ。バクテリアの分類階級は高いものから、界、門、綱、目、科、属、種となっています。分類階級の門でバクテリアを分類すると161門に分けられます。このうち、培養株が存在せず環境から直接得られた遺伝子配列だけで系統学的に認知されている「候補門」は7割以上にもなります(Genome Taxonomy Database)。培養できないため、性質はほとんど未知であり種が定義されていません。


膨圧

細胞内に水が侵入することによって細胞内に生じる圧力。バクテリアの細胞の形状を支える細胞壁がなくなると、細胞膜に均等に膨圧が生じるため、細胞は球状に変形します。


電界放出形クライオ電子顕微鏡

電界放出形クライオ電子顕微鏡は、急速凍結した細胞や生体分子(細菌、精製タンパク質、ウイルスなど)を、凍結状態のまま観察できる手法および装置です。装置に搭載している電界放出形電子銃により、高い干渉性を有する電子ビームが得られるため、高分解能で高コントラストな透過電子顕微鏡像を観察することが可能です。


発酵

ここでは、酸素のない環境で糖などの有機物からエネルギーを獲得する代謝様式の1つとして用いています。


プレスリリースURL

https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20240603_2/pr20240603_2.html


関連URL:https://kyodonewsprwire.jp/release/202405291477

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。詳細は上記URLを参照下さい。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

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