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アルツハイマー病の血液検査に一次診療での診断の改善、および臨床研究に向けたリクルートの迅速化により待機期間短縮の可能性

共同通信PRワイヤー / 2024年7月30日 10時1分

一次診療で診察を受けた515人の患者についても、APS2検査の精度は約90%となっており、一次診療医のアルツハイマー病診断精度は63%であった。


研究者らは、一次診療医が診察する高齢患者によく見られる腎臓病などの併存疾患を持つ患者についても、APS2検査精度が優れていることが分かりました。


スウェーデン南部のルンドにあるルンド大学のSebastian Palmqvist医学博士(筆頭著者)は、「注目すべきは、これらの結果は、一次診療部門から分析用に隔週発送された血液試料の検査結果であり、通常の臨床診療と大差ないことです」と述べました。また、同ルンド大学の上級著者、Oskar Hansson医学博士は、「一次診療を受けた高齢者群には、p-tau217の濃度に影響や変化を呈する症状が見られることが多いことを考慮すれば、これらの結果は非常に印象的でした。」


「私どもは、この結果をアルツハイマー病血液検査の世界規模での臨床実施に向けた大きな一歩と捉えています」述べました。「これは、診断精度向上に向けたアルツハイマー病生体指標の必要性を強調するものです。次の段階には、アルツハイマー病血液検査の臨床現場での使用法に関する明確な指針の確立が含まれますが、このような検査はまず専門医療で実施してから一次医療で実施することが望ましいと考えます。なお、本研究は現在も行われています。


AAICで報告された研究は、アルツハイマー病協会から一部の資金を提供されており、同時に米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association)誌に掲載されました。


血液検査で臨床試験の対象となる認知機能の低下が無い人を特定できる可能性を示す研究結果


アルツハイマー病の早期段階にある人々を臨床試験に参加させることで、軽微または無症状の場合に有効となる可能性のある治療法の特定に役立つ可能性があります。AAIC 2024で発表された研究によると、p-tau217血液検査は、脳内にアミロイドβ斑が存在する可能性が高く、認知機能の低下が見られない患者を特定する簡便かつ正確な選択ツールになり得ることがわかりました。


研究者らは、血漿p-tau217とアミロイドβのPET画像または髄液試料を入手可能な、10件の研究について、認知機能の低下が見られない2,718名の試料を分析しました。その結果、血漿p-tau217は、認知機能の低下が見られない人がアミロイドPETスキャンやCSF生体指標によってアミロイドβ病変が存在する可能性を(79~86%の範囲で)予測できることが明らかになりました。アミロイドβのCSFまたはPET検査の結果を血液検体が陽性であった後の分析に加えた場合、陽性予測が90%以上に改善し、血漿p-tau217検査による脳内アミロイドの存在の信頼性が向上します。

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