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照明空間の明るさ評価に救世主

共同通信PRワイヤー / 2024年8月21日 14時0分


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202408195062-O12-vm0XR304


さらに、産総研では、複数台の市販照度計に対して、標準光源にイルミナントA標準LEDを用いた場合と光度標準電球を用いた場合の校正結果の比較による妥当性の検証を行い、校正の繰り返しの再現性の範囲内で2つの校正結果が一致することを示しました。そして、所有している10機種以上の照度計評価データに対して、イルミナントA標準LEDのスペクトルがイルミナントAに完全に一致していないことに起因する誤差の解析を行いました。解析の結果、誤差が大きくなる可能性がある照度計の特性分析法や誤差を最小にするための補正方法を確立しました。一連の解析により、イルミナントA標準LEDが、光度標準電球を代替することが可能であることを実証しました。


今後の予定

イルミナントA標準LEDは、日亜化学工業からの販売を通じて、照度計の校正体系の維持に貢献します。さらに、イルミナントA標準LEDの校正可能な照度範囲の拡張を進めるとともに、スペクトル一致度の向上を進め、スペクトル一致度に起因する誤差のさらなる改善を目指します。産総研は、光度の不確かさ改善を目指し、イルミナントA標準LEDを利用した光度・照度単位の実現方法に関する精密分光測定技術の開発を進めます。


論文情報

掲載誌:Measurement

論文タイトル:LED-based standard source providing CIE standard illuminant A for replacing incandescent standard lamps

著者:Kenji Godo, Kenichi Kinoshita, Yuri Nakazawa, Kohei Ishida, Ai Fujiki, Mako Nikai, Yumiko Niimi, Hideki Teranishi, Tetsuya Nishioka

DOI:10.1016/j.measurement.2024.115479


用語解説

光度標準電球

白熱電球やハロゲン電球など、フィラメントを用いた電球による標準光源のこと。熟練した職人が一つ一つ手作りするなどの高い技術で製造され、測定対象となる放射量や測光量によって、配光や電球形状が異なる。光度は、点光源を頂点とし、ある方向に向かう光束を、その方向への単位立体角あたりの光束に換算した値である。光度と照度の間には距離の逆ニ乗則と呼ばれる法則が成り立つため、光度値が校正された光度標準電球を用いれば、照度計の校正が可能である。

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