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アルカリ性の水に溶けたCO2をエネルギー物質に転換 ー炭素循環を実現する炭酸ガス回収・利用技術として期待ー

共同通信PRワイヤー / 2024年9月2日 14時0分


6.特記事項

 本研究成果は、2024年8月30日(英国時間)付けで英国王立化学会が発行する学術雑誌「EES Catalysis」でオンライン公開されました。「EES Catalysis」は、エネルギー科学分野の主要雑誌であるEnergy & Environmental Scienceの姉妹紙であり、触媒に関する研究を特集するものです。


<タイトル> “Highly Selective Formate Formation via Bicarbonate Conversions”

<著者名> Kohta Nomoto, Takuya Okazaki, Kosuke Beppu, Tetsuya Shishido, Fumiaki Amano*

<雑誌名> EES Catalysis

<DOI> https://doi.org/10.1039/D4EY00122B


 本研究は、東京都立大学及び東京都による「カーボンニュートラルの実現に向けた取組」の支援により行われました。また、本発明は2024年5月21日に特許出願いたしました。


<タイトル> 電解セル及びそれを用いた化合物の製造方法

<特許出願番号> 特願2024-82719


7.補足説明

[1]ギ酸:炭素数が1個のカルボン酸であり、防腐剤、抗菌剤、還元剤、化学原料などの用途がある。常温で液体であり、重量水素密度(53 g/L)が高いことから水素の貯蔵体として機能する。直接形ギ酸燃料電池の燃料としての用途も検討されており、運搬可能なエネルギー貯蔵体(エネルギーキャリア)になる。


[2]カーボンニュートラル:温室効果ガスであるCO2の排出量と吸収量を均衡させ、全体としての排出量をゼロに抑えること。脱炭素化とも呼ばれ、日本は2020年に2050年のカーボンニュートラルを目指すことを宣言した。ゼロ以上に削減することを「ネガティブエミッション」と呼ぶ。


[3] 電解反応:電解質(イオン)で繋がれた電極間に電圧を印加することで、それぞれの電極で酸化反応と還元反応を起こし、化合物を分解または生成する電気化学反応のこと。酸化反応が起こる電極をアノード、還元反応が起こる電極をカソードと呼ぶ。


[4]ファラデー効率:全電流に対する各生成物に寄与した部分電流の割合であり、ここではCO2を目的生成物に変換する際の電子の利用効率を意味している。電流効率とも呼ばれ、電気化学反応における選択性に相当する。

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