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新規でクリーンなアンモニア分解による水素製造手法を発見

共同通信PRワイヤー / 2024年9月12日 14時0分

新規でクリーンなアンモニア分解による水素製造手法を発見

アンモニア分解によるグリーン水素製造が大幅に低温かつオンデマンドで可能に


2024年9月12日

早稲田大学


新規でクリーンなアンモニア分解による水素製造手法を発見 アンモニア分解によるグリーン水素製造が大幅に低温かつオンデマンドで可能に


【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102172/202409116252/_prw_PT1fl_58OWOgrg.png


 早稲田大学理工学術院の関根泰教授の研究グループに属する大淵ゆきの(修士2年)、土井咲英(修士修了)、ならびにヤンマーホールディングスの御手洗健太研究員ら(以下、本研究グループとする)は、水素キャリアとして利用が期待されるアンモニアから水素を取り出す際、従来400 ℃以上で進行させるアンモニア分解反応が必要でしたが、新規プロセスを用いたことで200 ℃程度でも反応が進むという低温化に成功しました。


 


 近年アンモニアは水素キャリアとして注目を集めており、低温で高効率にアンモニアから水素を取り出せる触媒プロセスが求められています。本研究グループでは、この新規触媒プロセスのメカニズム解明に向けて様々な実験的検討や理論的シミュレーションを行い、従来のアンモニア分解反応とは異なるメカニズムになっていることを明らかにしました。低温で高転化率なアンモニア分解反応に成功したことで、より簡便な水素キャリアとしてのアンモニアの利用が可能になると考えられます。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202409116252-O3-KlmvGgWV


図:電場アンモニア分解反応


(1) 研究の背景


 現在、地球温暖化を加速させる恐れのある化石資源から、持続可能な物質へのエネルギー資源の転換が求められています。その中で水素は水やバイオマスなどから得られ、燃焼により排出されるガスは水蒸気のみなのでクリーンなエネルギー資源として注目されています。ただし、水素は気体のままではエネルギー密度が非常に小さく、液体にするためには高圧・低温が必要であり、貯蔵や輸送に適していません。そのため水素を効率よく貯蔵・輸送できる水素キャリアの利用が検討されています。


 アンモニアは世界で最も合成されている化合物の一つであり、その水素含有率は17.6wt%と高く、容易に液化でき可搬性に優れるため、水素キャリアの有力な候補となっています。水素キャリアとして利用する際、最終的には水素を取り出すためのアンモニア分解反応が必要になります。この反応は高温ほど起こりやすい反応であり、アンモニアの100%分解のためには一般的に400 ℃以上の高温が必要となります。より高効率かつ簡便に水素を得るために、アンモニア分解反応の低温化が求められています。

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