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基本ブロックをあらかじめ配列し、つなぐことでゼオライトを合成

共同通信PRワイヤー / 2024年10月3日 22時0分


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410027481-O3-qszt6he2


光学顕微鏡で観察したところ、得られたUPZ-1はおよそ80μmとゼオライトとしては極めて大きな結晶であり、出発原料として用いたHIF結晶と同様な結晶外形でした。単結晶X線構造解析により明らかにした構造を図3に示します。UPZ-1の結晶構造はb軸方向にケイ素4員環(4R)とケイ素6員環構造(6R)が交互に連なり、c軸方向にはケイ素4員環(4R)、ケイ素8員環構造(8R)が交互に連なっていました。一方で、出発原料のHIF結晶では、基本骨格構造由来のケイ素6員環(6R)に加え、水素結合で形成されたケイ素4員環(4R’)とケイ素8員環(8R’)が観察されました。それぞれの構造を比較したところ、HIF結晶中の水素結合で構成されていたケイ素4員環(4R)とケイ素8員環(8R)の水素結合の部位が、UPZ-1ではQ12H12の配列を維持したままシロキサン結合に変化していました。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410027481-O4-3c3dFE74


UPZ-1の結晶構造を詳細に解析するため透過型電子顕微鏡により観察を行った結果を図4に示します。観測された原子配列は単結晶X線構造解析の結果と一致し、HIF結晶中のQ12H12の配列を維持したままの脱水縮合が達成されていることが確認できました。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410027481-O5-v0J6M4L4


今後の予定

ゼオライトを触媒や分子ふるいとして利用するためには、高い耐熱性や反応に適した細孔サイズが求められます。今後は、多彩なHIF結晶を作成し、脱水縮合することでさまざまなニーズに対応した高機能なゼオライトの合成を目指します。 


論文情報

掲載誌:Chemistry of Materials

論文タイトル:Synthesis of Zeolites via Dehydrative Condensation of Preorganized Composite Building Units

著者:Toshiki Nishitoba, Tomohiro Matsumoto, Fujio Yagihashi, Junichi Satou, Takashi Kikuchi, Kazuhiko Sato, and Masayasu Igarashi

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