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タンデム型太陽電池のトップセルとして有望な光吸収層を開発

共同通信PRワイヤー / 2024年11月13日 14時0分

論文タイトル:Photovoltaic Efficiency Enhancement of Indium-Free Wide-Bandgap Chalcopyrite Solar Cells via an Aluminum-Induced Back-Surface Field Effect

著者:Shogo Ishizuka, Jiro Nishinaga, Yukiko Kamikawa, Takeshi Nishida, and Paul J. Fons

DOI:https://doi.org/10.1021/acsami.4c12891


用語解説

CIS型

銅(Cu)と鉄(Fe)、硫黄(S)からなる黄銅鉱(カルコパイライト:CuFeS2)型の結晶構造を有する化合物全般の総称であり、中でも代表的な太陽電池材料である銅、インジウム(In)、セレン(Se)の化合物CuInSe2に由来しCIS型ともいわれる。さまざまな元素を混ぜた(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se)2など、元素の組み合わせやその組成比率の制御によって、禁制帯幅などの物性を制御することが可能な化合物材料群である。


タンデム型太陽電池

複数の太陽電池を組み合わせることで吸収する光の波長を分担させ、従来の単接合型太陽電池よりも高効率化を図った太陽電池。2、3接合、もしくはそれ以上の多接合型太陽電池もある。


トップセル

タンデム型や多接合型の太陽電池において、短波長光を吸収する構成セルをトップセルと呼び、構成上、光が入射する際に上部に配置される。長波長光(赤色系の光)を吸収する構成セルは下部に配置され、ボトムセルと呼ばれる。


広禁制帯幅

禁制帯とは、エネルギー空間において電子が存在できない領域であり、禁制帯幅とは、その領域の幅を意味する。エネルギーバンドギャップともいい、電子に占有された最も高いエネルギー帯(価電子帯)上端と、最も低い空のエネルギー帯(伝導帯)下端の間の領域を指す。ここでは「広」禁制帯幅の意味として、タンデム型太陽電池のトップセル用途に適した1.6 eV程度以上の禁制帯幅を指す言葉として用いている。


III-V族化合物

GaAsやInPなど、III族元素とV族元素で構成される化合物。高い変換効率が得られる太陽電池の作製が可能だが、極めて高価であるため、現在は宇宙用などにその用途は限られている。


ペロブスカイト型

結晶構造の一つで、セラミックコンデンサーの材料として知られるチタン酸バリウム(BaTiO3)などの構造として知られる。一般式はABX3で表され、太陽電池材料として研究が盛んな金属ハライドペロブスカイトでは、A:有機カチオン、B:金属カチオン、およびX:ハロゲン化アニオンにより構成される。

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