リハビリはアシストのタイミングが肝心!
共同通信PRワイヤー / 2024年12月23日 14時0分
研究の経緯
産総研は、ニューロリハビリ技術の研究開発の一環としてロボティックリハビリ技術の高度化を目指し、片側大脳皮質損傷モデルおよび健常モデルに対して、アシスト動作機器の効果を評価できる学習実験モデルを用いて検討してきました(文献[1][2]および2017年1月13日 産総研プレス発表)。これまで、訓練者が被訓練者の動きをサポートする徒手療法を想定して、運動訓練中のラットの前肢に正解となる動作を妨げるような外力を加えると運動訓練の効率が高まることを明らかにしてきました。
今回、徒手療法よりも精度よく被訓練者の動作タイミングに合わせて介入可能なアシスト動作機器を用いた訓練を導入して、ラットの動作タイミングを予測し、それに合わせて外力を与えた場合の効果についても、これまでの結果と合わせて検証しました。
なお、本研究開発は、独立行政法人 日本学術振興会(JSPS)「科学研究費助成事業 JP22500495、JP26350648、JP18K10808、 JP21K11331」による支援を受けています。
研究の内容
図1に本研究で用いたラット用学習実験装置を示します。訓練を始めるにあたり、ラットに前肢を使って左右2本のレバーを同時に押し下げさせ、報酬用飲口を咥えさせた状態で待機させます。ラットの前肢が置かれるレバーには押力センサーが備わっており、ラットがレバーから前肢を離そうとするタイミングを検出できます。また、レバー駆動装置によって前肢を強制的に持ち上げることが可能です。これらの機構を使って、アシスト動作を加えた訓練を実施しました。
訓練は以下の手順で行います。まず、ランダムに左右どちらか一方の前肢に空気を吹きかける空圧刺激を与えます。空圧刺激に対して、ラットが正解となる側の前肢をレバーから持ち上げて離せば報酬として砂糖水を与え、反対側の前肢を離した場合は不正解として報酬を与えません。また、不正解だった場合、訓練を促進させるためにもう一度同じ側の前肢に空圧刺激を与えた後、レバー駆動装置を用いてラットの前肢のいずれかを強制的に持ち上げるアシスト動作を行います。なお、1匹のラットに対し、刺激を与えた側の前肢を持ち上げた場合を正解とする訓練、および逆側の前肢を持ち上げた場合を正解とする訓練を、それぞれエラー率が15%未満となるまで実施し、訓練が進捗する様子を観察しました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202412191965-O2-1P5PUu2l】
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