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湿度変化で発電できる「湿度変動電池」の性能がアップ

共同通信PRワイヤー / 2025年1月22日 14時0分


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202501173009-O4-sf2U1tDA


開発した自己放電のない湿度変動電池を対象に、これまで明らかになっていなかった湿度変化を利用した発電についての熱力学理論の導出も行いました。この熱力学理論では、湿度発電サイクルを図示するV-Q線図(電圧-電荷線図)、µ-n線図(化学ポテンシャル-吸湿量線図)を考案し、特定の湿度変化を与えた際に湿度変動電池を用いて取り出し可能な最大エネルギーや理論上の最大発電効率の計算を可能にしました。これにより、開発した自己放電のない湿度変動電池は、準静的サイクルでは発電効率が100%となる優れた発電手法であることが明らかになりました。実験により、与える湿度変化を遅くして準静的サイクルに近づくほど発電効率が向上することを確認しています。96時間周期の非常にゆっくりとした湿度変化を与えることで60%の発電効率が得られました(図4)。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202501173009-O5-g4w0I7w6


今回の研究では、電子回路を駆動可能にする高出力の湿度変動電池を開発するとともに、湿度変動電池の熱力学理論を導出しました。これにより、小型の自立電源としての湿度変動電池の可能性を示すとともに、湿度を利用した発電に対する学術的理解を深めることができました。


今後の予定

今回開発した技術と熱力学理論を活用し、さらなる高出力化に向けた研究開発を行います。湿度変動電池を実用化するためには、耐久性を向上させて、一次電池よりも長い10~20年以上の寿命を持たせる必要があり、その実現のための研究開発も進めます。


論文情報

掲載誌:Advanced Energy & Sustainability Research

論文タイトル:Hygroelectric Energy Harvesting by Daily Humidity Cycles and Its Thermodynamics

著者:Yusuke Komazaki, Taiki Nobeshima, Hirotada Hirama, Yuichi Watanabe, Kouji Suemori and Sei Uemura

DOI:https://doi.org/10.1002/aesr.202400342

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