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カーボンニュートラル実現のために何をすべきか

共同通信PRワイヤー / 2025年2月3日 14時0分


下線部は【用語解説】参照


※本プレスリリースでは、化学式や単位記号の上付き・下付き文字を、通常の文字と同じ大きさで表記しております。

正式な表記でご覧になりたい方は、産総研WEBページ

https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20250203/pr20250203.html )をご覧ください。


開発の社会的背景

CO2などの温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを実現するためには、再生可能エネルギーの利用や省エネルギー、二酸化炭素の回収・有効利用・貯留(CCUS)などのさまざまな低炭素技術が重要な役割を果たします。これら低炭素技術の導入効果は、数理モデルを用いてエネルギーシステム全体をシミュレーションすることによって把握することができます。これらのシミュレーションで得られる結果は、低炭素技術の開発やカーボンニュートラルの実現に向けて取るべき対策を検討するための基礎的な情報として活用できます。


研究の経緯

産総研は、日本のエネルギーシステム全体をシミュレーションできる数理モデル「産総研MARKAL」を開発し、これまでに日本の2050年カーボンニュートラル実現に向けた複数のシナリオを分析してきました(2022年10月5日 産総研プレス発表)。


しかし産総研MARKALでは、水素を利用した製鉄技術や燃料アンモニア技術など、カーボンニュートラル実現のために導入が期待される革新的技術は考慮していませんでした。水素やアンモニアは利用時にCO2を排出しないため、化石燃料を代替することでCO2排出を削減できると期待されており、研究開発や実証が進められています。そこで、水素・アンモニア関連の技術を含めて分析できるようにするため、数理モデルの改良開発を進めてきました。


研究の内容

新しい数理モデルAIST-TIMESは、国際エネルギー機関(IEA)が提供するTIMES(The Integrated MARKAL-EFOM System)というエネルギーモデルのフレームワークに基づいて、日本のエネルギーシステムを分析するために開発したものです。AIST-TIMESでは、産総研MARKALでは考慮していなかった水素還元製鉄や燃料アンモニアなどの革新的技術を新しく追加しました。この改良によって、現在のエネルギー・環境政策や産業界の取組を適切に反映させて、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー需給をシミュレーションできるようになりました。

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