カーボンニュートラル実現のために何をすべきか
共同通信PRワイヤー / 2025年2月3日 14時0分
このAIST-TIMESを用いて、2050年カーボンニュートラルに向けたシナリオを分析しました。ここでは将来のエネルギー需要の不確実性を想定して、需要に関する条件設定の異なる2つのケースを検討しました。図1に、2つのケースにおける一次エネルギー供給量の推移のシミュレーション結果を示します。いずれのケースにおいても、人口減少などによるエネルギー需要の減少、エネルギー技術の効率向上や革新的技術の導入によって、一次エネルギーの総供給量は減少していきます。高需要ケースでは、日本の実質GDPが年率1.5%のペースで成長していくと想定しています。このケースの場合、2050年にカーボンニュートラルを実現するために必要な水素・アンモニアの輸入量は3.1 EJ(エクサジュール)に達します。この輸入量は水素換算で2600万トンに相当し、「水素基本戦略」(2017年12月26日策定、2023年6月6日改定)や「GX実現に向けた基本方針」(2023年2月10日閣議決定)の水素・アンモニアの国内導入目標と同レベルです。一方、低需要ケースではこれまでの経済成長のペースを維持(実質GDPが年率0.7%で成長)すると想定しています。このケースの場合、2050年に必要な水素・アンモニア輸入量は1.8 EJ(水素換算で1500万トン)となります。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202501303583-O2-XLSmhmAg】
輸入した水素・アンモニアを水素還元製鉄や自動車・船舶用燃料、発電や工業炉に利用することで、産業・運輸部門のCO2排出量を削減することができます。これによって、CO2除去の導入量を少なくすることができます。図2にAIST-TIMESと産総研MARKALによる2050年に除去する必要があるCO2の量(CO2除去量)のシミュレーション結果を示します。AIST-TIMESによるシミュレーション結果では、2050年にDACCS・BECCSによって除去する必要のあるCO2量は1億4100万~1億6900万トン(141~169 Mt)です。このCO2除去量は、産総研MARKALによるシミュレーション結果よりも4600~7400万トン(46~74 Mt)少なくなります。CO2除去量の減少は、AIST-TIMESで新しく追加した革新的技術の導入効果を考慮して、エネルギー需給をシミュレーションした結果です。
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