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AIにより画像からアルミニウム合金の強さを予測

共同通信PRワイヤー / 2025年2月5日 14時0分


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202502033701-O3-6fvId88M


このように、画像のみからでも高い精度で強度と伸びの予測を可能とするAIモデルを構築しました。組織画像にはさまざまな結晶相が含まれており、これらの大きさや形状、存在割合および分散度合いが機械的特性に大きな影響を与えます。今回開発した技術では結晶相の違いを判別できるため、組織画像から高い精度で機械的特性を予測できたものと考えられます。本手法では、シリコンや銅、マグネシウムといった元素の含有量の異なる組織画像を対象とし、画像の特徴をより正確に評価することにより数百枚程度と少ない画像から特性の予測を可能としました。合金開発においては、機械的特性の評価、特に評価用の試験片作製にも多くの工程を必要とします。本技術により、組織写真から機械的特性を推測することができ、機械的特性評価用の試験片の作製数を減らすことが可能となります。このため、材料開発における評価に関する工程を削減することができ、材料開発の効率化が期待できます。


今後の予定

今後は本技術をアルミニウム合金の材料開発に適用することにより、高性能なアルミニウム合金の開発、特にリサイクルアルミニウム合金の開発に貢献します。また、AIに学習させるデータを拡張することにより、より広い範囲での材料特性の最適化を目指します。


論文情報

掲載誌:Acta Materialia

論文タイトル:Mechanical property prediction of aluminium alloys with varied silicon content using deep learning

著者:Yuichiro Murakami, Ryoichi Furushima, Keiji Shiga, Tatsuya Miyajima and Naoki Omura

DOI:https://doi.org/10.1016/j.actamat.2024.120683


用語解説

深層学習

コンピューターによる機械学習で、人間の脳神経回路を模したニューラルネットワークを多層的にすることで、コンピューター自らがデータに含まれる潜在的な特徴をとらえ、より正確で効率的な判断を実現させる技術や手法。(「デジタル大辞泉」より)


微視組織

光学顕微鏡などを用いて観察した金属・合金材料の微細な組織。本技術では、光学顕微鏡で観察できる倍率30倍程度の画像を用いている。

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