色鮮やかな稚児行列が街道練り歩く 釈迦の誕生祝い「花まつり」

色鮮やかな衣装を身にまとって歩く稚児行列（向日市鶏冠井町・西国街道）

　釈迦（しゃか）の誕生を祝う「花まつり」がこのほど、京都府向日市鶏冠井町の石塔寺で営まれた。稚児行列や府の無形民俗文化財に指定されている「鶏冠井題目踊（かいでだいもくおど）り」が奉納された。

　稚児行列は武田日宏住職（73）や僧たちがうちわ太鼓を鳴らし「南無妙法蓮華経」の題目を唱え先導した。金冠をかぶり、色彩豊かな衣装に身を包んだ子どもたち22人が、白象の像を乗せた台車を引っ張って、西国街道を練り歩いた。寺に到着後、法要が営まれた。

　午後からは本堂で鶏冠井題目踊りが奉納された。保存会のメンバー10人が扇や笠を用いた伝統的な踊りを披露した。保存会の会長の木村作彦さん（71）＝鶏冠井町＝は「近年は高齢化で題目踊りの後継者が少なくなっている。昔から続く伝統芸能である題目踊りを後世までつないでいきたい」と思いを語った。