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死なずに救われたまさかの敵キャラ4選 「もはや主人公より勝ち組」

マグミクス / 2023年1月31日 15時10分

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■最終的には来賓客に?

 マンガやアニメでは主人公と敵対するキャラクターとの戦いが見どころのひとつですが、なかには「絶対死ぬ」と思っていたのに、まさかの展開、理由で完結後も敵キャラが生き残った優しい展開もありました。

※この記事では『トリコ』、『鋼の錬金術師』、『機動戦士ガンダム00』、『進撃の巨人』のラストのネタバレに触れています。ご了承の上お読みください。

●『トリコ』のネオ

「食」をテーマにバトルと冒険を描いた『トリコ』(著:島袋光年)のラスボスである、美食神・アカシアの身体に巣食う「グルメ細胞の悪魔・ネオ」は、強い絶望を感じている獲物の味を好むことから、大きな恐怖心を与えた後に捕食するという恐ろしい嗜好の持ち主です。何億年もの間に数々の星を滅ぼした無尽蔵な食欲や、奇怪な見た目も含め、かなり衝撃的なキャラクターでした。

 ネオに食べられた細胞は「完全にこの世から消滅してしまう」と言われていたこともあって、最強の捕食生物とされていましたが、クライマックスで恐怖や絶望とは対極の、「怒り」の味が苦手だと判明します。ネオの弱点に気付いていたアカシアが、敢えて悪役になったこともあり、最終的にネオは主人公・トリコに怒りの味のする攻撃のラッシュをお見舞いされ、敗北。今までに食べたものすべて(無数の銀河ができるほどの食材)を吐き出してしまい、完全体となっていた身体も元の小さい姿に戻っていました。

 そして、そのまま倒されてフェードアウト……するのではなく、なんとネオはトリコとリンの結婚式に招待されて出席!きちんと正装までして、笑顔を見せており、多くの人を驚愕させました。とんでもない悪役に思えたネオですが、本人にとって恐怖を与えてからの捕食は「おいしく食べるため」の調理のようなもので、そこには純粋な「おいしいものをたくさん食べたい」という気持ちだけがあったのです。

 誰かと食を分かち合う素晴らしさをトリコに教えられたネオは、無差別な捕食を行わずとも楽しそうにしている様子。「食材を分け与える」優しい男が主人公の物語は、邪悪と思われたラスボスにも優しい展開を用意していました。

●『鋼の錬金術師』のプライド/セリム・ブラッドレイ

 錬金術が存在する架空の世界を舞台にした『鋼の錬金術師』(原作:荒川弘)で、主人公のエドワード・エルリックたちが立ち向かうこととなる敵が、ラスボスの「お父様」から生まれた7人のホムンクルスたちでした。そのひとりである「プライド」は、国家元首であるキング・ブラッドレイ(ホムンクルスの「ラース」)の養子、セリム・ブラッドレイとして生活しています。

 大総統の息子らしく真面目で礼儀正しい一方、年相応のかわいらしい面もある少年に見えますが、実際には名前の通り「傲慢」で、冷徹な考えを持った恐ろしいホムンクルスです。実はホムンクルスのなかでは「長男」であり、残酷非道な他のホムンクルスたちですら、彼を恐れています。最終決戦では強制的に人体錬成を発動させる、人柱を立てるなどの鬼畜の所業で悪役らしく活躍しますが、一瞬の隙が仇となって胎児ほどのサイズの本体を引きずり出されてしまい、敗北しました。

 無効化されたプライドは、最終的にホムンクルスのなかで唯一生き残り、これまでの記憶を失った状態でブラッドレイ夫人に引き取られました。夫人は夫と息子の正体がホムンクルスだったと知らされてもなお、以前と変わらない愛情を持ってセリムを育てています。かつてのプライドは人間を見下しながらも、「母」である夫人には特別な感情を抱いていたようで、新たな人生を歩み始めた姿を見ると、夫人の無償の愛が報われたようなラストでした。

※ここから先の記事では、『進撃の巨人』の未アニメ化のラストのネタバレを含みます。ご了承の上お読みください。

■もはや「不死身」扱いのキャラも?

『劇場版 機動戦士ガンダム00-A wakening of the Trailblazer-』ポスタービジュアル (C)創通・サンライズ

●『機動戦士ガンダム00』のグラハム・エーカー

 西暦2307年の地球を舞台にした『機動戦士ガンダム00』(原作:矢作肇・富野由悠季)の主人公、刹那・F・セイエイのライバルポジションにあたるのが、グラハム・エーカーです。三大国家群のひとつであるユニオン軍所属のモビルスーツパイロットで、次第にガンダムに魅了されていきます。

 類稀な操縦センスでガンダムと渡り合う、高い戦闘能力を持ったグラハムはそれだけでも注目されましたが、ガンダムへの強すぎる愛から名(迷?)セリフが多数飛び出したため、劇中の数少ないコミカルなキャラとしてもファンを魅了しました。

 そんなグラハムは、ファーストシーズン終盤において重傷を負いながらも、傷を隠すための仮面をつけた姿「ミスター・ブシドー」としてセカンドシーズンに再登場。ガンダムへの執着もさらに増した様子で、戦場に復帰します。

 その後、『劇場版 機動戦士ガンダム00-A wakening of the Trailblazer-』にて多大なる活躍を見せ、「これは死ではない!人類が生きるための!」と語りながら特攻し最期を迎えた……かと思われていましたが、10周年記念イベントの朗読劇内で、奇跡的に復活していたことが判明します。

 驚きの展開と思いきや、同作を手掛けた水島精二監督のとある発言から、グラハムの生存を予想していた人も多かったため、結果的にガンダムマイスターにまでなったグラハムを、いい意味で「変態」と賞賛する声が上がりました。この展開から、同作品ではフラグクラッシャーとして有名な、パトリック・コーラサワーとともに「不死身」と呼ばれるようになっています。

●『進撃の巨人』のライナー・ブラウン

『進撃の巨人』(原作:諫山創)はアニメシリーズの完結編(前編)が、2023年3月3日より放送開始予定です。そんな同作の主人公エレン・イェーガーの同期生でありながら、実は裏切り者(鎧の巨人)だったライナー・ブラウンは、しばしばエレンと対比して描かれることがある人物です。

 ライナーは、「壁の外の世界」のマーレ王国の出身で、エレンたちの住むパラディ島に潜入していたものの、調査兵団の仲間たちに情が湧いていました。彼らを裏切らなければ達成できない使命との狭間で自責の念に駆られ、正体を明かして母国に帰ってからも、精神を病んでいきます。戦闘のなかで危険な状況に陥る場面も多く、自死を試みる衝撃的なシーンまであったため、ファンの間で「最終的には死ぬ」という予想の耐えなかったキャラのひとりです。そんなライナーは、クライマックスでは「暴走」したエレンを止めるべく、かつての仲間たちと共闘します。

 そもそも巨人化の能力を継承した者は寿命が定められているので、「鎧の巨人」であるライナーの余命はわずかでした。しかし、最終的にエレンを止めて倒したことで始祖が消滅し、同時に巨人の力そのものもこの世から消滅します。こうしてライナーは巨人化の能力を失い、寿命の制限もなくなり、ぎくしゃくしていた母親とも和解することができました。

 エレンと対極のポジションにいて宿敵のように描かれたライナーは、作者の諫山先生お気に入りのキャラクターだそうです。エレンが死亡するラストを迎えるにあたって、生き残るべくして生き残った、もうひとりの主人公といえるでしょう。

(椎崎麗)

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