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開幕2秒で死! ファミコン時代の鬼難易度ゲームたち 「難しさの質」が今と違う?

マグミクス / 2023年8月10日 21時10分

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■大人でもクリアできないゲームがたくさんあった

 2022年、失敗を繰り返しながら進んでいく「死にゲー」のひとつ『エルデンリング』が、世界の四大主要ゲームアワード全てでGOTY(The Game Award for Game of the Year)に選ばれました。高難易度ゲームが、最も支持されたゲームとして選ばれたのです。

 今でこそ「死にゲー」は支持されていますが、ファミコン時代の高難易度ゲームは単に「難しい」だけではなく、理不尽をも感じさせるほどでした。ファミコン時代の鬼難易度ゲームについて振り返ります。

●開幕2秒で敗北!『トランスフォーマー コンボイの謎』

 まずは『トランスフォーマー コンボイの謎』。プレイヤーはトレーラーと人型に変形する「ウルトラマグナス」を操り、全10ステージを踏破します。

 本作が難しい原因は、敵弾の見づらさと速度、そして圧倒的な殺意です。敵の素早い攻撃が背景に紛れてしまい、スタートボタンを押してからわずか2秒で撃破されることもあります。独特の操作感もあって、ファミコン屈指の難易度を誇るアクションゲームだと言えるでしょう。

●とにかく難しい『魔界村』

『魔界村』は、スーパーファミコンやゲームボーイで続編やスピンオフが制作された、傑作アクションゲームです。しかし初代『魔界村』の難易度はかなりのものです。あまりにも敵の攻撃が激しいため、反射神経だけでは対応できません。あらかじめ敵の出現場所や適切な武器を覚えておかなければ、クリアは難しいでしょう。

 当時はYouTubeはおろかネット環境もないため、攻略のお手本となるプレイ動画を手軽に見ることはできませんでした。みんなで一緒にコンティニューを繰り返しながら、少しずつ進んでいったものです。

●知らなければクリアできない『ドルアーガの塔』

 アーケードゲームをファミコンに移植した『ドルアーガの塔』の難しさの質は、前述の2作品とは全く異なります。『ドルアーガの塔』は必要な情報が伏せられており、特定の条件を知らなければ絶対にクリアできないからです。まさに高難易度を超えて、理不尽とも言えるゲーム性です。全60ステージを完全に自力でクリアするのはまず不可能だと言えます。

 ではどうやってみんなプレイしていたのかというと、アイテムのありかなどについて人づてに情報交換していたのです。クリアには、ファミコン版の発売から約半年後にリリースされた攻略本が欠かせません。

■大人の雰囲気漂う怪作。誰もが「クソゲー」と叫んだ?

ファミコン時代はアイドルやタレントなどの芸能人をモチーフにした作品が数多くリリースされた。画像は『たけしの挑戦状』(タイトー)

 今では、ファミコンの「クソゲー」の代表作と見られているのが『たけしの挑戦状』です。そのような評価がなされた原因は『ドルアーガの塔』と同じく、攻略に必要な条件のヒントが一切提示されていない点です。スタートした後、何をしたらいいのか分からず延々と通行人を攻撃したり、テキーラを飲んだりしていただけの人も多いのではないでしょうか。

 クリアには妻と離婚して慰謝料を払ったり、ハングライダーの資格を取ったりする必要がありますが、これらの条件に自力で気づけた人は数少ないはずです。攻略情報が欠かせないゲームですが、今になって思い返せば『龍が如く』シリーズにも通じるゲームの構想があったようにも感じられます。先進的すぎる作品だったのかもしれません。

●ホントに迷宮だった『迷宮組曲』

 シャボン玉で敵を倒しながら進む『迷宮組曲』も、クリア困難なゲームとして知られています。アクションゲームとしての難しさもさることながら「迷宮」とタイトルに入っているだけあって、マップのつながりが複雑で迷います。またハンマーやノコギリ、隠されたブロックを見分ける「絵具」など、クリアに必要なアイテムを自力で発見するには相当なやりこみが必要です。

●中断さえできれば傑作『仮面ライダー倶楽部』

 難易度はそれほどでもないけれど、クリアした人が極端なまでに少ないのが『仮面ライダー倶楽部』です。クリアまで30~40時間程度はかかる内容ですが、セーブ・パスワード機能がないことが原因です。

 ゲームとしては非常に面白いのですが、休みをつぶして2日間不眠不休で一気にクリアするか、ファミコンの電源をつけっぱなしにしても怒られない環境でないとクリアできないでしょう。オートセーブが当たり前の現在からすると、にわかに信じられない設計です。

* * *

 ファミコン時代は家庭用ゲームの黎明期でした。プレイヤーに理不尽を感じさせてしまう作品があったのは、「謎解きに関するヒントと報酬」に関わるゲーム設計ノウハウが出来上がっていなかったせいでしょう。スーパーファミコンの時代になると、攻略情報なしでクリアできないような作品は激減します。

 今思えば懐かしい思い出ですが、当時に心残りがある人はこの夏休みにNintendo Switch Onlineなどを利用して、再挑戦してみるのもよいのではないでしょうか。

(レトロ@長谷部 耕平)

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