【漫画】筒をロッカーに押し込んだら、警察官に取り囲まれた理由「確かに！」

■警察官の行動も納得！　1990年、東京駅での出来事

　2019年10月22日、天皇陛下の即位を国内外に知らしめる「即位の礼」の儀式のひとつ、「即位礼正殿の儀」が行われました。儀式の様子はTVだけでなくネット配信でも中継され、国民や世界中の人びとが、新しい天皇のお姿を見守りました。

　時をさかのぼり、1990年11月12日。平成の天皇陛下（現・上皇陛下）の「即位の礼」が行われました。令和の「即位の礼」を前に、当時の出来事をマンガに描き、Twitterに投稿したのは漫画家の長月みそかさん（@misoka09）。

　その日、黒づくめの服装で東京駅にいた長月みそかさんは、荷物がコインロッカーに入り切らなかったため、隙間に押し込んでその場を離れてしまいます。すると、瞬く間に警察官に取り囲まれてしまったのです……！

　マンガが公開されると、読者からは「災難でしたね」「仕方がない…」などの声があがりました。このマンガについて、作者の長月みそかさんにお話を聞きました。

ーー長月みそか様がマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。初めてマンガを描いたのはいつ頃でしたか？

　たぶん『ドラえもん』の藤子不二雄先生に憧れてだったと思いますが、物心ついたころには描いていました。

ーー『29年前の黒歴史』をマンガで公開なさろうとしたきっかけを教えて下さい。生前退位がなければ、秘められたままだった可能性もあるのでしょうか？

　いつか笑い話として話そうとは思っていましたが、Twitterの文字数制限の140文字で表現するには難しかったのでマンガ形式にしてみました。タイミング的には描くなら今しかないと思い、一気に描き上げました。

「平成天皇陛下」などという致命的な表記ミスをやらかすぐらいなので、お分かりいただけるとは思いますが、今も相変わらずの粗忽なノンポリ（政治に無関心であること）なので特に政治的な思惑はありませんでした。

警察官の制服の描写を懐かしむ声も（長月みそかさん提供）

ーー当時はたくさんの画材を持ち歩いていらしたようですが、現在はデジタルに移行されていますか？

　ほぼ完全にデジタルに移行しました。手先の不器用さから一時は絵の道を断念しかけたぐらいなので、不器用な人間にも表現の道筋が開けたデジタル時代の到来は福音でした。

ーーたくさんの感想が寄せられていますが、特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えて下さい。

　この30年で時代が大きく変わりました。作中の描写でも、待ち合わせの連絡手段がなかったり、東京駅や丸ビルが改修前だったり、警察官が旧制服だったりしましたから、それらを懐かしんでくれるような反応は楽しかったです。

　また、若い世代の人たちが「今だと考えられない」「異世界だ」と驚いていたのもとても興味深かったです。

ーー今後、Twitterで発表されるマンガについては、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　今のところ、Twitterマンガの活動計画は特にありません。しばらく漫画家業を休んでいたので、生存表明とリハビリがてら思いついたことを描くかもしれません。

（マグミクス編集部）