アニメ『7SEEDS』2期開始 滅亡の危機に残された若者たちの生々しい人間ドラマ

■生き残るために必要なのは、協力？　選別？　リアルなサバイバルSF

　第52回小学館漫画賞少女向け部門を受賞した、田村由美先生によるマンガ『7SEEDS』のアニメ版が、2020年3月26日（木）よりNetflix でパート2（第2期）を配信開始されました。何者かによって選ばれ、人間がほぼ絶滅した未来の地球に残された若者たちの、リアルなサバイバル生活とそこでの人間模様を描いています。

　パート1（第1期）では、厄災が起こった後の地球に人類の種を残すための「7SEEDS計画」について、少しその詳細が明らかになりました。「若く健康である」などさまざまな理由で選抜された「春・夏・秋・冬」チームのメンバーたちが、変わり果てた地球で生活していくために協力したり反発したりしながら活動していきます。しかし春のチームである末黒野花（すぐろの・はな／CV：日笠陽子）が、夏のAチーム・涼（りょう／CV：櫻井孝宏）にロープを切られ、洞窟内の水流に飲み込まれたところで最終話を迎えていました。

　パート2（第2期）第1話では、花を殺そうとした涼を、花に好意を抱いていた冬のチーム・新巻鷹弘（あらまき・たかひろ／CV: 佐々木望）が激しく責めます。夏のAチーム・安居（あんご／CV：小野賢章）が涼に加勢して銃やナイフで新巻を脅しますが、新巻の機転や各チームの他のメンバーの非難を受け、涼と安居は拠点を出ていくことに。一件落着かと思われたところで、新巻も拠点を出ていくと宣言。協力し合い助け合っていた各チームが、少しずつバラバラになっていきます。

「春・夏・秋・冬」のチームはそれぞれ10人弱のメンバーで構成されており、各メンバーも「元高校球児」「司法試験勉強中の学生」などさまざまな背景を持っています。元建築学科の知識を活かして拠点に住居を作るなど、得意分野を活かして助け合おうとするメンバーもいれば、「輪を乱す」と花を殺そうとした涼のように、助け合いを必要としないメンバーも。極限状態のなかで各自が信念をもって動いていくのも、この作品のリアルな点です。

　もともと恋人同士である花と夏のBチーム・青田嵐（あおた・あらし／CV：福山潤）の再会や、パート1で妊娠した秋のチーム・鹿野くるみ（しかの・くるみ／CV：加隈亜衣）の出産など、気になるテーマもパート2に引き継がれています。また、「7SEEDS計画」のために幼少期から英才教育を受けてきた安居・涼らの夏のAチームが分裂したパート2では、彼らが今後どう他のチームの人間と関わっていくのかも気になるところです。

　ネット上でも「人間関係がいろいろとリアル」「海外ドラマの『LOST』みたい」「未来SF×サバイバル×ヒューマンドラマという感じ」と評判です。また、水場を見つけて近くに引っ越す、食用の家畜を育てるなど、サバイバル知識が随所に挟まれているのも興味深いポイント。続きが気になる方は、今期のパート2もぜひご覧ください。

（新美友那）