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20周年『FF11』は人間ドラマの宝庫「ヴァナ・ディールは故郷」「大人の事情を乗り越えて!」

マグミクス / 2022年5月16日 7時10分

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■20周年を迎えてなお健在「FF」シリーズ初のMMORPG

 今やオンラインゲームで見知らぬ誰かと遊ぶのはありふれた光景ですが、ちょうど20年ほど前はまだまだパソコンがない家庭も多く、インターネットを通したオンラインゲームは現代ほど普及していませんでした。

 そんな状況下で登場したのが、スクウェア(現:スクウェア・エニックス)より発売されたPlayStation 2用ソフト『ファイナルファンタジーXI』(以下、FF11)。同作は国民的RPG「ファイナルファンタジー」(以下、FF)シリーズのナンバリングタイトルでありながらも、「コンシューマ向けMMORPG」という、当時としては異例の試みを背負って登場しました。

『FF11』の舞台は複数の大陸からなる広大な世界「ヴァナ・ディール」です。ゲーム内に接続したプレイヤーは従来の「FF」シリーズのように特定の主人公を操作するのではなく、プレイヤー自身がヴァナ・ディールに生きる主人公としてキャラクターを作成。ゲーム開始時に作り上げた自らの分身を通して世界を見すえ、ストーリーミッションやキャラクター育成を目指していきます。

 同作の世界観は原点回帰を図った『ファイナルファンタジーIX』に近く、「FF」シリーズが最初期から掲げていた「クリスタル」の重要性も復活。そうした王道ファンタジーテイストが満載の世界にて、リアルなプレイヤー同士が手を取り合う協力プレイを思う存分に楽しむことができました。

 MMORPGということもあり、パッケージ版のほかに拡張版が豊富にリリースされたのも特徴的。新たなジョブやミッションを含む「シラートの幻影」を皮切りとし、2003年から約10年にわたって拡張ディスクが提供されたほか、2015年にはストーリー最終章を飾る「ヴァナ・ディールの星唄」が公開されました。メインストーリー完結後も次々にサブシナリオが作られ、令和の今なお根強いファンによって賑わいを見せています(2016年度からPC版のみサービス継続中)。

■数え切れない人間ドラマはMMORPGの醍醐味

自分の分身はヒューム、エルヴァーン、タルタル、ガルカ、ミスラ、5つの種族から選択できる

 作品ごとに多少の違いこそあれ、「FF」シリーズでは愛憎や悲喜こもごもが入り乱れる重厚なドラマが描かれていますが、『FF11』では作中キャラクターだけでなく、プレイヤー間で巻き起こる一種の「人間ドラマ」も大きな魅力でした。と言うのも、同作はMMORPGであるがゆえ、長らくパーティープレイを推奨としたバランス調整が施されていたからです。

 今でこそ屈強なNPCを引き連れてソロプレイに励むことも可能ですが、サービス開始からしばらくの間は他者との協力を前提としたコンテンツが多く見受けられました。ゆえに当時は、「目的が同じならパーティーを組んで一緒に攻略しよう!」と積極的に勧誘し、協力を募るプレイヤーであふれていたのです。

 最初は見知らぬプレイヤー同士でも、何度も共闘を重ねれば自然と仲良くなるのが人間と言うもの。単なるクエスト攻略の仲間から他愛のない会話を楽しむチャット仲間へとなり、いつしか大切なフレンドになっていた……なんて経験は、きっと『FF11』のプレイヤーなら一度は身に覚えがあるはず。なかにはヴァナ・ディールを「もうひとつの故郷」ととらえた方も少なくないのではないでしょうか。そう言っても過言ではないぐらい、『FF11』にはさまざまな人間ドラマが詰まっていました。

 最盛期の頃からやや落ち着いているものの、現在はコロナ禍による巣ごもり需要からアクティブユーザー数が増加傾向にある『FF11』。また、2023年3月まで続く追加ストーリー「蝕世のエンブリオ」やスマートフォン向けアプリ『グランブルーファンタジー』とのコラボなど、同作では20周年を祝う催しも盛んに行われています。利益面や諸々の大人の事情があるとは言え、20年を乗り越えてこのままサービス運営を更新し続けてほしい。そう願って止みません。

(龍田優貴)

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