「熊野古道」への没入感を 万博で特別展示、観光客増目指す 三重
毎日新聞 / 2025年1月11日 11時40分
三重県は4月13日に開幕する大阪・関西万博で「自然」「歴史・文化」など六つの特集テーマに基づいた特別展示を予定している。9日には未発表だった「熊野古道」など三つのテーマに即した特別展示の内容を明らかにした。特色を生かした展示を通じて、万博から足を伸ばして県内を訪れる観光客の増加を目指す。【原諒馬】
「熊野古道」がテーマの展示は「イマーシブ熊野古道~二大聖地を結ぶ絶景の道を歩く~」と題し、その場にいるかのような没入感(イマーシブ)を体験できるよう、5面のスクリーンを配置する。川の音を流したり、ヒノキの香りを漂わせたりする演出で、実際に歩いているような感覚を味わえるという。制作費は約500万円。
「産業」は「三重の伝統産業」で、伊賀くみひもや伊勢型紙など県内の伝統工芸品を中心に展示する。「食」のテーマでは「海女漁と三重の食」として、臨場感ある映像で漁の様子を紹介するほか、現役の海女を会場に招き、来場者に直接伝える機会を設けるという。一見勝之知事は「万博の機運も盛り上がってきているのでは。多くの方に来ていただきたい」と期待している。
万博は10月13日まで開かれ、県のブースは関西パビリオン内に設けられる。特別展示ではほかに「自然」のテーマで、ミキモト真珠島が所有する真珠を使った工芸品「自由の鐘」が展示されるほか、「常若(とこわか)」で伊勢神宮内宮正殿の屋根の上に置かれる「鰹木(かつおぎ)」が、「歴史・文化」で桑名宗社(桑名市)が所有する「宝刀『村正』」が披露される。
日程
特別展示の日程は以下の通り。5月10~28日=「イマーシブ熊野古道」▽5月29日~6月18日=「内宮正殿鰹木」▽7月1~23日=「宝刀『村正』」▽7月24日~8月16日=「自由の鐘」▽8月25日~9月25日=「三重の伝統産業」▽9月28日~10月13日=「海女漁と三重の食」
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