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神戸6歳男児死亡 第三者委が報告書を市に提出 委員長「虐待の連鎖を断ち切れなかった」「組織の課題浮き彫り」問題点や再発防止策を提言

MBSニュース / 2025年1月24日 15時5分

神戸6歳男児死亡 第三者委が報告書を市に提出 委員長「虐待の連鎖を断ち切れなかった」「組織の課題浮き彫り」問題点や再発防止策を提言

 おととし、6歳の男の子が草むらで遺体で見つかった事件で、対応を検証していた専門家を交えた第三者委員会が24日、神戸市に再発防止策などをまとめた報告書を提出しました。

 おととし6月、神戸市の草むらで穂坂修ちゃん(6)の遺体が見つかり、母親の穂坂沙喜被告ら、きょうだい4人が傷害致死や死体遺棄の罪で起訴されました。

 市は事件の2か月前に虐待の通報を受けましたが、市が定めた48時間以内に接触せず、一時保護も見送っていました。

 市は、これらの対応について検証するため、児童福祉の専門家らでつくる第三者委員会を設置。委員会は検証を進めていましたが、24日市に対し、検証結果をまとめた報告書を提出しました。

 報告書では『区役所のケースワークを担う職員が少ない』こと、『虐待通告の受理後、48時間以内に児童の安全が確認できていない』など区役所の対応や組織上の問題、さらに児童相談所において現場対応した職員が『児童の安全に懸念を持っていたが、組織として吸い上げることができず、結果的にリスクが見逃されたこと』などの問題が指摘されているということです。

 そのうえで、報告書では、『区役所や児童相談所での虐待のリスクアセスメントに関する意識改革と共通認識を醸成すること』、『児童相談所内の縦割りの解消』、『警察・保育所・学校園等との連携強化』、『区役所の虐待対応職員の増員を行う』などの再発防止策について言及されているということです。

▼委員長「虐待の連鎖を断ち切れなかった」

 第三者委員会の永瀬裕朗委員長は、「親世代も幼児期から虐待を受けており 成人期に至るまで複数回の保護歴を含む長期にわたる状況を行政は把握していました。亡くなった児童や家族には長年、多くの機関が関与していたが、虐待の連鎖を断ち切ることができませんでした。死亡に至る過程では連携や相談不足など組織の課題が浮き彫りになった。支援体制の強化などを市や国に求めます」などと話しました。

 そのうえで、「今回のお子さんが感じた恐怖、体に受けた苦痛、死に報いるよう、そして虐待から子どもを守るための社会のシステムがより有効に機能していくことを 本委員会への検証結果と提言が活かされ、虐待やその連鎖を断ち切ることのできる社会に一歩でも近づくことを検証委員一同心から願っています」と話しました。

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