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<TDLキャスト同士が「ほめ合う」システム>「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」ってなんだ?

メディアゴン / 2015年11月13日 7時30分

三木大輔 (東京ディズニーリゾート・現役キャスト)

* * *

今年度の「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」が11月9日に終了した。

「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」とは、今から24年前の1991年に始まったES活動(従業員満足度)こと。「素晴らしい行動をしたキャスト」に対して、専用のカードにメッセージを書いて称えあうという活動である。

ポストのような専用のボックスが色々な場所に設置されており、そのボックスにメッセージカードを投函する。カードには相手の名前(フルネーム)、部署や所属を記入するので、メッセージがそのキャストのもとに届くという仕組になっている。

相手が受け取るカードに送り主の名前は書かれていないので、受け取った相手は誰からのメッセージなのか分からない。また、否定するような内容はなく「ベタ褒めの言葉」ばかりが通例だ。

メッセージカードは、白い手のひらサイズの封筒に入れられて渡されるので、名前の書いてないラブレターを受け取ったような気分が味わえる。残念ながら筆者はもらったことはないので、その気分は味わったことがない。

受け取ったメッセージの数や、その内容が良かったキャストは「スピリット・アワード」という賞を受賞することになる。受賞者にはネームタグに付ける用のパートナー像が描かれた「スピリット・アワードピン」が授与される。そして、「舞浜アンフィシアター」での表彰式で表彰もされるわけだ。

たったそれだけのことだが、キャストとしては最高の一瞬と言える。ほとんどのキャストが「受賞したい」という気持ちはあるだろう。そのために必死に頑張るキャストは少なくないはずだ。

しかし、受賞やカードを受け取ることもさることながら、「メッセージカードを書く」ということも、キャストとしては楽しみの一つになっているように思う。

「ベタ褒めするメッセージ」を書くためには、まず相手の行動を見なければならないからだ。その結果、キャスト同士の会話が増え、勤務環境の雰囲気が明るくなったユニットも多いのではないだろうか。

同じ部署のキャスト同士だけでなく、年齢、性別、部署を超えて、他人の行動を称え、改めて自分の行動を見直すきっかけになっていることは間違いない。何かと問題が取りだたされる現在のTDLの中でも、これは前向きな話だろう。

しかし、「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」は社内で統一的に実施されている、というわけではない。同じエリアや職種によって、参加率も参加方法も様々なのだ。
例えば、

・積極的に「メッセージを書きましょう!」というロケーション
・「個人で勝手にどうぞ」というロケーション
・「メッセージを書く事も勤務の一つ」として残業代を出してくれるロケーション
・「勤務外に書きなさい」というロケーション

・・・などなど、本当に様々だ。

筆者には、この「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」が、公平に従業員満足度を高められるシステムであるとは思えない。もちろん、未だ嘗てカードをもらったことがない嫉妬からかもしれないが。

それでも、現状のような仕組みでは、「スピリット・アワード」の受賞者の中での賞の価値が変わってしまう気がしている。次に開催する際は、公平なルールの元でキャスト全員が積極的に参加することのできる仕組みになってほしいと切に願う。

そういったことこそが、「スピリット・アワード」のピンを授与されるよりも、キャストたちの満足度の向上につながると考えている。

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