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有村架純、坂口健太郎の現場での行動に「本当にびっくり」再共演までの5年で起きた変化【さよならのつづき インタビュー後編】

モデルプレス / 2024年11月10日 7時0分

◆有村架純&坂口健太郎の悲しみを乗り越えた方法

― この作品では、登場人物が悲しみを乗り越えようともがく姿が描かれています。今同じように壁にぶつかっている読者に向けて、お二人の悲しみを乗り越えた方法を教えてください。

有村:忘れることはないけど、薄れさせることはできる。忘れよう忘れよう、蓋をしようと生きていたとしても、ふとした拍子にその蓋が開いちゃうときだって絶対にある。そのきっかけが誰かからの言葉なのか自分が見たものなのかはわからないですが、そのときに自分が冷静に「あのときこうだったな」と思えたら、私は「自分成長したな」と感じます。だから悲しみをなくそうとするのではなくて、上書きしていくことだと思います。

― ちょうど自分の気持ちが落ちている最中でも、次の日になったら仕事に行かなきゃいけない、というときもありますよね。そういうときの切り替えはどうされていますか?

有村:逆にありがたいことに自分には夢中になるお仕事というものがある。だから四六時中ずっと悲しみに明け暮れているわけではなく、ふとしたときに絶対忘れている瞬間もあります。そうやって何か自分のやるべきことが明日には待っているから、そのおかげで気付いたら乗り越えているという感じですね。だから何か自分が夢中になれるものを探すと近道かもしれないです。

― 坂口さんはいかがですか?

坂口:悲しみや悩みと自分が距離感を取ることかな。悲しい・苦しいときってその当事者であればあるほどそればっかり考えちゃうし、キツかったなって思い出がすごく残っちゃうけど、「やっぱりそれだけじゃないな」と思えた瞬間に乗り越えられる。多分それが距離感を取るということなんですが、人間ってそれだけじゃないんだよなってよく思うんです。

例えば恋人と別れちゃったとか親と喧嘩したとか、すごくキツイことや悲しいことがあって悩んでいて、もしかしたらその瞬間的にはその人の中で大部分を占めるダメージやストレスなのかもしれないけど、1回そこでちゃんと悩んでいる自分、悲しい自分と距離感を持つと、それだけじゃないということがもうちょっと情報として入ってくる。近くで見ていると狭い範囲しか視界に入らないけど、少し引いて見るともっと色々なものが見えるだろうから、距離感を持つことは意外と大事なんじゃないかなと思います。

しんどいなと思うことは当たり前だと思いますが、僕はどこかで「生きていられればいい」と思っちゃうところがあって。元気でいればいい、命があったら丸もうけというか。もっと色々な選択肢はあるけど、その選択肢は近すぎると見えないんですよ。そこでちゃんと距離を持って見てみると、自分にはこんなこともチョイスできるんだとわかると思います。

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