マツダ:ロータリーエンジン、復活
MotorFan / 2018年10月2日 15時45分
マツダは、同社最初のEVを2020年に導入する。これはマツダの「Sustainable Zoom-Zoom 2030」計画に則ったもの。
これまでにマツダは、2台のEVを製作している。一台は完全なバッテリーEV(BEV)、もう一台はロータリーエンジンを発電源とするレンジエクステンダーEVである。
レンジエクステンダーはバッテリーへの充電用に搭載される。これにより、(BEVのような大容量のバッテリーを積まなくとも)航続距離を伸ばすことができ、ユーザーはBEVのトラブルとして大半を占める電欠のトラブルから解放されるというわけだ。
ロータリーエンジンは(かつてのRE車に搭載されていた機種と異なり)小型化かつ(相対的に)高出力の仕様とされ、効率的なパッケージングに寄与する。REの持つ気体燃料との互換性を利用し、LPG燃料にも対応する設計とした。
(以上、Mazda Motor Europeからのリリース)
2013年12月時点での仕様を振り返る
レンジエクステンダー用にロータリーエンジンを用いるという発表がなされたのは2013年の12月のことだった。当時の次世代REとして発表されていた「16X」とも13B-MSPとも異なる完全新造のエンジンで、単室容積は330cc、圧縮比10.0、単体重量は35kg、最大出力は25kW/4500rpm、最大トルクは47Nmという発表だった。
ハウジングは生産型(13B)のアルミ製に対して鋳鉄製としていて、さらにペリフェラルポートにしているのが特徴。本方式はオーバーラップが大きく吸排気タイミングに制限が生まれてしまうが、本機は発電源として定常運転することを前提としているためと思われる。
レンジエクステンダーユニットとしては上記の状態で仕立てられ、先代デミオに搭載された。場所はリヤのオーバハング部である。
写真の右方にあるのがロータリーエンジン、左側には燃料タンク(黒い部分)が、その間にはコントロールユニットが備わる。ご覧いただけるようにロータリーエンジンは鉛直方向(エキセントリックシャフトが縦になる方向)に積まれている。振動特性には優れているREながら、すりこぎ運動を抑えるためのマウントにも工夫が凝らされた。
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