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メタバースで伊能忠敬旧宅を再現! 千葉県と香取地域の市町が進める移住促進への取り組み

マイナビニュース / 2024年5月10日 10時0分

画像提供:マイナビニュース

人口減少が続くなか、全国の市区町村は懸命に移住促進を進めている。そんな自治体の魅力発信でいま注目を集めているのがメタバースだ。香取地域の市町が1月28日にリアルとメタバースで同時開催された香取地域移住セミナー&相談会について聞いてみよう。

○移住先として選ばれる自治体になるためには?

少子高齢化により、日本全体で人口が減少している。全国に1,700強ある市区町村はどこも移住者の増加を望んでおり、地方ほど渇望しているのが現状だ。すでに全国で人口の奪い合いが始まっており、移住促進に力を入れていない地方自治体はほぼ無いと言って良いだろう。千葉県香取地域の一市三町、香取市、神崎町、多古町、東庄町もそんな自治体のひとつと言える。

しかし、移住先として選ばれるためには「その街に住みたい」と強く思ってもらう必要がある。移住する側としても、いま居る土地を離れ、新しい生活を始めるのは非常に大きなチャレンジとなるからだ。だからこそ地方自治体は街の魅力を発信し、知名度を上げるためにさまざまな取り組みを行っている。

千葉県 総合企画部 地域づくり課 地域活性化室の室長を務める東海林智之氏は、「やはり個別に市町が情報発信したり、移住イベントをやったりしても、なかなか名前を知っていないと来ていただくのは難しい状況があります」と、その難しさを語る。

○メタバースに活路を見いだす自治体

一方で、香取市の佐原地区は水郷の町として栄え、“小江戸”と呼ばれたその町並みがいまもその姿を残す観光スポットになっている。さらに江戸時代の天文学者・地理学者・測量家として名高い伊能忠敬の旧宅もある。

「日本人なら誰もが知っていると言っても過言ではない、この伊能忠敬旧宅をなんとか使って、香取地域全体の知名度を上げたいと我々は考えました。ですが、いくら来て欲しいと思っても、美しい町並みのアピールはどの市区町村でも行われていて、なかなか差別化できません」(千葉県 地域づくり課 東海林氏)

そんなときに見かけたのが、京都のメタバースだ。京都は世界的にも非常に人気が高い街であり、京都を再現したメタバース空間が沢山ある。海外の人たちはこの空間で京都を体験し、NFT(Non-Fungible Token/非代替性トークン)を使いアバターに着物を着せて楽しんでいる。

また、新潟県長岡市の山古志地域という限界集落はメタバースを使って“旧山古志村”を再現し、「デジタル村民」を募集した。ニシキゴイをモチーフにした一点もののデジタルアートを「デジタル住民票」としてNFTで販売したところ、約10カ月で現実の村民人口を上回る数が購入され、世界的に注目を浴びたという例もある。デジタル村民と地域住民との交流は広がりを見せ、現実でのイベント開催にも繋がった。

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