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パワハラとネガティブフィードバックの「境界線」を専門家が解説

マイナビニュース / 2024年4月8日 9時39分

画像提供:マイナビニュース

部下の成長を促すには、耳の痛い話を正しく伝える「ネガティブフィードバック」が不可欠です。しかし、一歩間違うと「パワハラ」扱いされてしまいます。どうすれば、パワハラにならず、部下の成長を促せるのか。

人事コンサルタントの難波猛さんの著書『ネガティブフィードバック「言いにくいこと」を相手にきちんと伝える技術』(アスコム)より、一部をご紹介します。

○パワハラに怯えているのは上司側

「パワハラが怖い」

これは、部下ではなく上司からよく聞くコメントで、ネガティブフィードバックができない理由の1つです。

「パワーハラスメント」を筆頭に、世間には「〇〇ハラスメント」が50種類以上存在すると言われています。

「セクシャルハラスメント」「モラルハラスメント」「ジェンダーハラスメント」「マタニティハラスメント」「パタニティハラスメント」「アルコールハラスメント」「リモートハラスメント」「スメルハラスメント」など。

どう言えばいいのか、どう振る舞えばいいのか分からずに、ただハラスメントになるのが怖くて、「言わぬが仏」とネガティブフィードバックを苦手としている上司は多いようです。

厚生労働省では、パワーハラスメントを「職務上の地位や人間関係など、職場内での優越的な関係を背景に業務の適正な範囲を超えて、身体的もしくは精神的な苦痛を与えること」と、定義しています。

身体的な苦痛である暴力などは論外ですが、精神的な苦痛のポイントは、相手の性格や人格に対して攻撃的な言動をすると「人格権の否定」になるリスクが高いという点です。

つまり、「お前は協調性がない人間だ」「あなたは主体性が低い」などという発言は、パワハラと訴えられるリスクがあります。

パワハラにならない伝え方のポイントの1つは、「性格」ではなく「行動」と「事実」について話すことです。
○「行動」と「事実」について話すとパワハラになりにくい

私が、フィードバックをする上司に、「部下のどんなことで困っていますか?」と質問すると、こんな答えが返ってきます。

「責任感が不足している」
「もっと主体性をもって仕事に取り組んでほしい」
「協調性に欠けている」
「積極性がない」

おそらく、上司の目から見るとその通りなのかもしれませんが、ほとんどが性格や意識にフォーカスしたものばかりです。性格面の問題を部下に突きつけると、2つのリスクがあります。

1つは「パワハラになりやすい」こと。
もう1つは「部下の行動が変わらない」こと。

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