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『光る君へ』色鮮やかな美術セットで平安時代を表現 スタッフ陣が明かすこだわりと苦労

マイナビニュース / 2024年4月15日 5時0分

画像提供:マイナビニュース

●華奢で優雅かつ優美な平安らしいデザインを目指した
『源氏物語』を生み出した紫式部の人生を描く吉高由里子主演の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)。吉高演じる主人公のまひろ/紫式部と、彼女にとって生涯のソウルメイトとなる藤原道長(柄本佑)との切ない恋をはじめ、様々な恋模様やお家騒動、陰謀などが描かれている本作だが、それらを一層盛り上げているのが、平安時代の世界観を見事に表現した美術セットだ。このたび本作の美術を担当している山内浩幹氏、枝茂川泰生氏、羽鳥夏樹氏らスタッフ陣を取材し、こだわったポイントや制作の裏話を聞いた。

現存の建物や記録が少ない平安時代。表現するにあたり美術部が決めたコンセプトについて、山内氏は「1番大事な柱が2つあります。1つは 平安絵巻の世界を色鮮やかによみがえらせること、もう1つは平安らしさの追求です」と説明する。

「例えば『源氏物語絵巻』は色が非常に褪色していますが、それができた当時の色味を復元したものがあり、我々が表現するのはその世界かなと思い、すごく色鮮やかなものを作りたいと思いました。当時は御簾も青々としていたり、几帳のデザインがとても鮮やかだったと思うので、ドラマのセットとしてそういった世界を表現したいというところからスタートしました」

平安時代中期を舞台とした大河ドラマは、平将門を主人公にした『風と雲と虹と』(1976年)以来48年ぶりとなるが、山内氏は「平安らしさの追求」について「大河の主人公というと、侍や武士、幕末の志士などを描くことが多く、平安中期となると、適したセットのパーツがないので、柱や屋根など、ほぼ一から作らないとなりませんでした。そこで今回セットを制作するにあたって、より平安らしいデザインのものを目指しました。それは 華奢で、優雅かつ優美、繊細なものであり、無骨で力強い戦国時代のものとは違います」と語る。

御簾1つとっても、色が異なると言う山内氏。

「今までの大河ドラマでは経年し色褪せた御簾を使っていたのですが、なぜ『源氏物語絵巻』ではこんなに青々としているのだろうということを研究するところから始めました。おそらく実際には上級貴族の館では、毎年のように御簾を代えていたのではないかと。そうなると常に御簾や畳は日に焼ける前の状態で、青い状態だったので、絵巻に描かれていた青々とした色彩をセットで表現したいなと思いました」

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