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企業における自動化のこれまでとこれから - RPAからAIまで 第6回 AIとの連携で広がる自動化の可能性

マイナビニュース / 2024年4月26日 10時40分

「相互に必要性を持つ」という視点で考えると、「AIが自動化を強化する」という側面がある一方で、「自動化がAIに価値を与える」という側面もある。

「AIが自動化を強化する」とは、AIによってRPAでの非構造化データの活用が可能となったり、人の判断が必要な工程をAIが代替することで一気通貫の自動化が実現できたりすることだ。

一方、「自動化がAIに価値を与える」とは、 AIがもたらす予測、分類、分析に対して具体的なアクションをRPAが行うことで、AI単体では実現が難しいビジネスプロセスの自動化を行えるようになるということだ。

「頭脳と手足」という視点で考えると、AIがいわば頭脳でRPAは神経系となる。RPAが神経系となって、それぞれの企業で使われている独自システムやセンサーなどと連携しながら自動化が図られていくイメージだ。

AIの精度の検証に注力した結果、具体的な活用業務や効果について判断がつかず、業務での利用を見送るケースは少なくない。 AI単体ではなく、具体的な業務イメージの中で検証を行うことが重要であり、AIにRPAのアクションを加えたPoCを実施し、業務自動化の現実性、効果を確認していくことが重要となる。

こうした活動により、実際に 「メールから自動的に請求書をダウンロードし、AI-OCRにより請求書を読み取った後、読み取ったデータをシステムへ登録する」、「チャットボットへ住所変更の方法を問い合わせた後、必要情報を入力すると自動的にシステムへ変更が反映される」という事例が出てきた。
生成AIと自動化の今後の展望

業務におけるAI活用の可能性は、生成AIの登場でさらに加速すると考えられる。UiPathが発表した「自動化とAIのトレンド:2024年版~2つの革新的なテクノロジーが来年どのような価値をもたらすかの7つのトレンド」では、「2024年は、AIの実行・実装、AIと自動化によって生み出される価値が進んでいく年になるだろう」との展望を示している。

生成AIが及ぼす経済インパクトも大きくなっている。生成AIにより生まれる新規産業やビジネスの市場規模よりも、労働者の生産性向上やコストセービングによる経済効果のほうが圧倒的に大きいとされていることにも注目だ。

欧州議会の報告書によると、AIによる世界経済へのインパクトは2030年までに世界のGDPの約14%にあたる15兆7000億ドルに達するとされている。2023年の日本のGDP(4兆2106億ドル)の3~4倍にもなる経済効果である。

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