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NIMSと筑波大、呼気から肺がんを診断する技術の開発に向けて大きな進展

マイナビニュース / 2024年4月26日 13時1分

今回の研究では、NIMSが中心となって開発した超高感度・小型・化学的多様性を特徴とする嗅覚センサ「膜型表面応力センサ」(MSS)を用いて、筑波大附属病院で肺がん手術を受けた66名の患者に対し、手術前後に呼気の測定が行われた。得られた呼気に対するMSSの応答シグナルの解析が行われ、肺がんの有無を予測する機械学習モデルが構築された。その結果、80%を超える精度(正解率(80.9%)、感度(83.0%)、特異度(80.7%)、陽性適合率(80.6%)、陰性適合率(81.2%))で肺がんの有無を予測可能であることが実証されたとした。

これまでも、呼気によるがん診断に関する研究は報告されているが、今回の研究は、(1)手術前後の呼気測定により、患者の背景(年齢・性別・喫煙歴・肝機能・腎機能など)の影響を抑えた実験が行えたこと、(2)再現性の高い呼気採取・測定プロトコルが採用され、呼気サンプルの採取は温度と湿度が管理された部屋で慎重に行われたこと、(3)呼気に含まれるさまざまな成分に対し、それぞれ異なる応答性を示す高感度センサMSSが12チャンネル用意され、全チャンネルの組み合わせ(4083通り)について機械学習予測モデルが構築され、検証が行われたことの3点を特徴とした。

なお今回の研究は、単一の医療機関で、同一の装置が用いられた試験研究段階であり、初期ステージでのスクリーニングの可能性については、十分に検証ができていないという。また、全サンプルにおける肺がん患者数の分布も、実際の医療診断やがん検診の現場での分布とは異なっているなどの課題もあるとした。

研究チームは今後、各種の高精度ガス分析装置を用いた実験や、肺がんに限らず、がんによって変化する代謝経路も考慮した実験なども行い、がん由来の化合物(バイオマーカー)を特定することで、さらに科学的根拠に基づく評価方法の確立を進めていく予定としている。また、医療機関と密接に連携し、今回の研究を発展させることで、呼気がん診断法を確立し、一人でも多くの患者を救える技術にしていきたいと考えているとした。
(波留久泉)



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